1989 Fiscal Year Annual Research Report
コネクショニスト・アプロ-チによる空間的推論・連想と物体理解
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01633518
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田村 進一 大阪大学, 医学部, 教授 (30029540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 耕三 鳥取大学, 工学部, 助手 (90032276)
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Keywords | ニュ-ラルネットワ-ク / パタ-ン認識 / 画像処理 / 物体認識 / 音声認識 / リモ-トセンシング / 口形輪郭 / パタ-ン正規化 |
Research Abstract |
ニュ-ラルネットワ-クによるパタ-ン認識について研究を行った。 1.内部可変パラメ-タをもつ物体モデルによる物体認識 トラックと乗用車など、同一クラス内でも大きさや形状が異なる複数の物体が存在する環境において、内部可変パラメ-タを持つ物体モデルを設定した。画像特徴プリミティブを角(かど)とし、それとモデルの頂点との対応仮説を生成した。これらの仮説間の適合関係からHopfield型ネットワ-クを構成し、エネルギ-最小化により隠れなどに強い物体認識アルゴリズムを開発した。 2.エネルギ-関数による口形輪郭の抽出 口形輪郭は抽出しにくいことが多い、これは、不十分な輪郭情報しか画像内に存在しないことによる。このようなとき、先験的知識をエネルギ-関数の形で表現し、不十分な輪郭情報から輪郭復元を行う正則化プロセスについて考察をおこなった。また口形認識に関して、画像縮小した画像のオプティカルフロ-を利用することで、動画像から口形の抽出、追跡を行う手法の研究を行った。 3.ニュ-ラルネットワ-クによる口形併用音声認識 5つの母音の認識実験において、音声特徴としては64点log変換FFT特徴を用いた。画像の特徴を用いなかったとき、完全不特定話者環境で認識率は80.0%であった。つぎに、口形二値化画像と音声の特徴を併用したとき、未学習話者に対して92.4%の認識率となり、12.4%認識率が向上した。 4.パタ-ン位置の正規化 パタ-ン認識等のための位置の正規化を行うニュ-ラルネットワ-クの考察を行った。その結果、パタ-ンの位置信号抽出ネットワ-クと位置正規化(位置シフト)ネットワ-クとの縦続接続を行えば良いことがわかった。 5.BPNのリモ-トセンシング画像分類への応用 LANDSAT画像中に10×10のウインドウをとり、海、雲、海岸、陸地への領域分類についてトレ-ニングを行った。海岸に関しては、ウインドウサイズが大きすぎる問題が残った。
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Research Products
(22 results)
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[Publications] 佐藤嘉伸: "ペタメ-タ化モデルを用いた三次元物体認識;Hoptieldモデルによる並列探索アプロ-チ" 情報処理学会論文誌. 31. 56-67 (1990)
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[Publications] 光本浩二: "エネルギ-関数とオプティカルフロ-を用いた口唇輪郭の抽出・補完と追跡" 情報処理学会論文誌.
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[Publications] 河合秀夫: "光ディスクによる手話生成システム" テレビジョン学会誌. 44. (1990)
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[Publications] Kozo Okazaki: "Neural approach to remote sensing image classification" Proc.10th Asian conf.on Remote Sensing. H2.6.1-H2.6.6 (1989)
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[Publications] 田村進一: "口形画像と音声特徴を併用する統合ニュ-ロ音声認識" 信学技報(PRU89-19). 89-73. 1-7 (1989)
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[Publications] 田村進一: "エネルギ-関数とオプティカルフロ-を用いた口形輪郭の抽出・補完と追跡" 信学技報(PRU89-20). 89-73. 9-16 (1989)
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[Publications] 呉簡〓: "口形・音声統合ニュ-ロ母音認識" テレビジョン学会技術報告(VAI89-7). 13-44. 1-6 (1989)
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[Publications] 竹谷尚: "ニュ-ラルネットワ-クによるパタ-ン位置の抽出と正規化" 信学技報(PRU89-93). 389. 33-39 (1990)
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[Publications] 光本浩二: "エネルギ-関数によるヒトの角膜内皮細胞の形状抽出・補完" 医用電子と生体工学特別号. 27. 353-353 (1989)
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[Publications] 田村進一: "医学における生体の画像処理" システム/制御/情報. 33. 495-501 (1989)
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[Publications] 岡崎耕三: "大動脈弓石灰量の胸部X線画像処理による計測" 鳥取大学工学部研究報告. 20-1. 35-44 (1989)
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[Publications] 岡崎耕三: "口形特徴と音響特徴の併用による音声認識と券売機・列車乗継ぎ案内への応用" 鳥取大学工学部研究報告. 20-1. 45-52 (1989)
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[Publications] 河合秀夫: "RDSによる立体視メカニズム分析-眼球運動の立場から-" 医用電子と生体工学特別号. 27. 68-68 (1989)
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[Publications] Hideo Kawai: "Automatic generation of retinal sensitivity map using in frared fundus television images." Frontires in Medical & Biological Engineering. 1-3. 237-250 (1989)
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[Publications] 梶見直樹: "オプティカルフロ-を考慮したエネルギ-関数に基づく口形輪郭の追跡" 情報処理学会第38回(昭和64年前期)全国大会-5C-1. 161-161 (1989)
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[Publications] 河合秀夫: "赤外線TV眼底カメラを用いたRDSによる立体知覚実験" 医用電子と生体工学(秋期特別号). 27. 264-264 (1989)
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[Publications] 竹谷尚: "リモ-トセンシングマルチスペクトル画像のニュ-ラルネットを利用した分類" 情報処理学会第39回(平成元年後期)全国大会2E-6. 495-495 (1989)
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[Publications] 大野修司: "RDS提示時における両眼眼球運動計測" 情報処理学会第39回(平成元年後期)全国大会12-4. 2236-2237 (1989)
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[Publications] 竹谷尚: "ニュ-ラルネットワ-クによる位置の正規化学習" 電気関係学会中国支部連大 112412. 216-216 (1989)
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[Publications] 竹内昭伸: "RDS呈示時における両眼眼球運動計測-実験システム-" 電気関係学会中国支部連大 112413. 217-217 (1989)
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[Publications] 大野修司: "RDS呈示時における両眼眼球運動計測-立体知覚実験-" 電気関係学会中国支部連大 112414. 218-218 (1989)
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[Publications] 田村進一(編著): "新・画像処理技術講座(No.1〜6)" 工学研究社, 746 (1989)