1989 Fiscal Year Annual Research Report
高次コミュニケ-ションのための意味概念の表現と処理の方式に関する研究
Project/Area Number |
01633523
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
野村 浩郷 九州工業大学, 情報工, 教授 (30208392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 一郎 九工大, 情報工, 助教授 (10207384)
吉田 将 九工大, 情報工, 教授 (80039065)
後藤 万里子 九工大, 情報工, 講師 (20189773)
杉本 武 九工大, 情報工, 講師 (70196749)
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Keywords | 計算言語学 / 自然言語処理 / 意味理解 / 概念モデル / 意味概念 |
Research Abstract |
今年度は、高次コミュニケ-ションに現われる言語表現の意味内容をモデル化しそれを表現する方法を探るため、言語表現に内在する言語情報に加えて言語表現の外にある談話状況の情報をも含めた意味概念の基本モデルを語彙論者の立場から設定した。これは、語が表わす意味内容に対応する単一概念と、句や文や文章が表わす意味内容に対応する複合概念とを相対的に定義することにより可能となった。ここで、語彙論者の立場とは複合概念をも概念要素とみなすことであり、相対的とは単一概念と複合概念とが互いに他を相補的に定義するとみなすことである。コミュニケ-ションに現われる言語表現の意味内容は、そのコミュニケ-ションに関わる談話状況の情報により制約されることによって、そのコミュニケ-ションで意図された意味概念に同定される。そこで、談話状況の情報も言語表現が可能であるという仮定に立つと、ここで設定した意味概念のモデルにより、コミュニケ-ションにおいて送受される意味概念が一つの枠組みにより統一的に扱えるようになる。また、談話状況に関する情報は多様であるので、部分的な問題の一つとして、反事実を表わす言語表現に関して発話者と受話者の外部状況および内部状況に依存する意味理解の内容などについて言語学的な観点からの分析も進めた。さらに、意味概念のネットワ-クを使った処理方式についても基本検討を行った。 本年度は、意味概念の基本モデルを高次コミュニケ-ションに現われる実際の言語表現の分析を通じて精密化し、その結果に基づき意味概念の具体的な表現方法を提案する。また、この意味概念モデルに基づいて高次コミュニケ-ションにおける意味理解の計算機処理方式を提案し、計算機の上に実験プログラムを作成してその機能を検証する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hirosato NOMURA: "Concepts and Meanings and Their Computer Processing" Proc.of the Australia-Japan Joint Symposium on Natural Language Processing. 124-132 (1989)
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[Publications] 野村浩郷: "自然言語解析" 人工知能学会誌. 4. 635-644 (1989)
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[Publications] 野村浩郷: "自然言語理解の構造-理解の表現" 情報処理. 30. 1161-1168 (1989)
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[Publications] 野村浩郷: "言語理解のコンピュ-タモデル" 京大基研短期研究会「動的脳観」研究会報告. 53-2. 195-210 (1989)
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[Publications] 後藤万里子: "反事実文の前提" 九工大・情報工・紀要. 2. 1-12 (1989)
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[Publications] Ichiro TSUDA: "On the Parallel between Zipf's Law and 1/5 Processes in Chaotic Systems Processing Coexisting Attractors" Progress of Theoretical Physics. 82. 254-274 (1982)