1989 Fiscal Year Annual Research Report
日本語音声における韻律的特徴の実態とその教育に関する総合的研究
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01642012
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Research Institution | Osaka Shoin Women's University |
Principal Investigator |
杉藤 美代子 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (10082455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤崎 博也 東京大学, 工学部, 教授 (80010776)
宮地 裕 帝塚山学院大学, 文学部, 教授 (50027950)
野元 菊雄 国立国語研究所, 所長 (40000400)
柴田 武 東京大学, 名誉教授 (00011247)
平山 輝男 都立大学, 名誉教授 (50086948)
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Keywords | 28地点の方言音声 / 全国共通項目 / DAT録音 / 試作品CD / 研究成果報告書5冊 |
Research Abstract |
当重点領域研究が4年間で所期の目的を完遂するためには、初年度から着実に研究成果を挙げなければならない。さいわい本年度の研究は円滑に推進された。研究の実績は、つぎのとおりである。 まず、北は北海道から南は琉球列島にある28地点において、DAT録音機により全国共通項目の収録を行った。また主要都市に関しては、富山と新潟の高年齢者から小学生にいたるそれぞれ100名前後の音声収録を行った。音声の一部については、音声デ-タベ-スの試作品として今年度中に、CDが作成される。音声の分析、検討も順調に行われ、ほぼ計画どおりに各班の研究が進められた。また、研究成果として5冊の論文集が今年度中に刊行される予定である。 つぎに、研究推進のために開催した会合等は下記の通りである。 1 講演会(発足会)を5月22日大阪ガ-デンパレスにおいて催し、全研究班員を統合して、研究意欲を高め、結束をはかることに成功した。 2 音声の収録に先立ち、7月24日ー26日静岡で合宿研修を行った。 3 講演とシンポジウムの会「日本語の音声」を、10月16日、大阪樟蔭女子大学において催した。多数の聴衆が熱心に参加して、当重点領域研究に対する理解と関心を高めることができた。 4 研究成果発表会を1月18日、19日に、国立国語研究所において開催し、4年間の研究の見通しを確認し得た。なお、これに先立ち、中間発表会を10月17日、18日大阪樟蔭女子大学で開催した。 5 研究に関するサロンを、1月19日、国立国語研究所における発表会の当日、音声の収録と音声デ-タベ-スに関して催し、討議した。 6 総括班会議、および班長会議は、合計8回。その他に、事務局会議は10回に及んだ。また、各班の研究会議も盛んに行われ、当研究代表者は、可能なかぎりこれに参加して研究全体の円滑な推進をはかった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 杉藤美代子: "現代の日本語音声研究の課題" 日本語学. 8. 4-13 (1989)
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[Publications] 杉藤美代子: "文部省重点領域研究「日本語音声」について" 音声学会会報. 192. 33-34 (1989)
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[Publications] 杉藤美代子: "国語科教育に求められるもの" 月刊国語教育研究. 209. 36-39 (1989)
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[Publications] 杉藤美代子,田原広史: "単語アクセントの計量的研究ーー大阪アクセントと東京アクセントの比較ーー" アジア・アフリカ文法研究. 18. 1-16 (1989)
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[Publications] 杉藤美代子: "音節か拍かーー長音・撥音・促音ーー" 講座日本語と日本語教育 日本語の音声・音韻(上). 2. 154-177 (1989)
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[Publications] 杉藤美代子: "談話におけるポ-ズとイントネ-ション" 講座日本語と日本語教育 日本語の音声・音韻(上). 2. 343-364 (1989)
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[Publications] 重点領域研究「日本語音声」代表者 杉藤美代子: "日本語音声を考える" 重点領域研究「日本語音声」総括班, 70 (1990)
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[Publications] 重点領域研究「日本語音声」代表者 杉藤美代子: "日本語音声における韻律的特徴の実態とその教育に関する総合的研究 研究成果報告1989" 重点領域研究「日本語音声」総括班, 114 (1990)