1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01644508
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅野 卓雄 東京大学, 工学部, 教授 (50010707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 夫差子 東京大学, 工学部, 助手 (10010927)
浅田 邦博 東京大学, 工学部, 助教授 (70142239)
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Keywords | 高温超伝導材料 / 酸化物超伝導体 / 超伝導集積回路 / 超高速集積回路 |
Research Abstract |
1.酸化物超伝導体薄膜の形成の研究 表面モホロジの優れたBi,Sr,Ca,Cu,O系の伝導薄膜を低温で堆積するために有機金属化学気相堆積装置を組立てた。有機金属原料としは、Bi(Ph)_3,Sr(DPM)_2,Ca(DPM)_2,Cu(DPM)_2(DPM:dipivaloylmethanato)を用いており、リアクタはホットウォ-ル型である。バルブの切り換えにより、常圧または減圧雰囲気での成膜が可能となっている。また、ガス供給ラインは4つの加熱ゾ-ンに分かれており、ゾ-ンA、Bで十分に予備加熱を行ったキャリアガスを、ゾ-ンCのバブラに導入して原料のバブリングを行い、得られた原料ガスを、再凝固を防止するためにバブリング温度よりも30℃程度高く温度設定したゾ-ンDを通してリアクタに導いてる。TGのデ-タを基に、バブラを蒸発温度の高いものから順にリアクタまでのガスラインの長さが短くなるように配置し、Sr,Ca,Bi,Cuとした。また、ガスラインの熱シ-ルドを向上させ、リアクタへの輸送中の原料ガスの損失を低減した。 2.酸化物超伝導体薄膜の特性評価の研究 スパッタリングにより作成したYBa Cu O系超伝導薄膜の評価を行った。アニ-ル温度を94.0℃〜98.0℃の範囲で変化させ、表面モフォロジ-の変化をSEM観察した。980℃、60分のアニ-ルでは、表面の平担化と結晶粒の良好な接触が見られ、Tc endが77.4K、遷移幅が1.7Kのシャ-プな超伝導特性を実現することができた。また、膜厚が〜200nmと薄い薄膜でも、同様な方法によりTc endが80.2K、遷移幅が1.9Kの超伝導特性を実現できるようになった。
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Research Products
(1 results)