1989 Fiscal Year Annual Research Report
高温押し出し加工による超伝導セラミックスの高密度線材化技術の研究
Project/Area Number |
01644521
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
西川 友三 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90005215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩野 剛司 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (30178850)
西田 俊彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30027809)
今村 成一郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (00027898)
山口 克彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027805)
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Keywords | 超電導 / セラミックス / 高温加工 / 線材 / 緻密化 / 結晶粒子配向 / 押し出し加工 / 圧縮加工 |
Research Abstract |
本年度の研究では、Y系およびBi系の酸化物超伝導セラミックス粉末、ならびにその常圧焼結体に高温押し出し加工技術を適用し、押し出し前後の結晶相の安定性、押し出し加工中の物質移動、押し出された焼結体の密度と粒子の配向などを調査した。また高温押し出し加工と近い実験条件下での高温圧縮試験を行い、緻密化と粒子配向に与える変形の効果を、より定量的に把握することも同時に試みた。得られた成果は以下の通りである。 1.本研究で取り扱った超伝導セラミックスは、粉体および焼結体共に800℃程停の予熱で比較的簡単に押し出し加工することが可能であり、得られた焼結体中に割れを発生することは殆んどなかった。 2.金属モ-ルド中に充填した超伝導セラミックスは、予熱並びに押し出し中に還元される傾向があった。この還元作用の影響は特にY系で大きく、超伝導特性のないテトラゴナル相の生成を招き易いことが分った。そして金属モ-ルドの材質の選択には充分な注意が必要であることが指摘された。 3.高温押し出し加工によって、超伝導セラミックスの伝導容易面のC面は押し出し方向と平行に配向する傾向が認められた。しかしその配向度は高温圧縮試験成果に比較して1桁低いものであった。その原因としては、C面は押し出し加工の初期の圧縮過程で、いったん圧縮軸と垂直方向に配向し、それがダイスで絞られる過程で、圧縮軸と平向方向に配向し直すからであろうと考えられた。 4.粒子配向が進んだBi系超伝導セラミックスの伝導特性は、著しい異方性が現われることを見出した。
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[Publications] 西田俊彦: "Bi-Sr-Ca-Cu系酸化物超伝導セラミックス(2212相)の高温押し出し加工" 粉体および粉末冶金. 36. 468-473 (1989)
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[Publications] T.Nishida: "Hot-extrusion Processing of Y-Ba-Cu-O Ceramic Powder" Proc.MRS Inter Meet.Adv.Mater. 6. 187-191 (1989)
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[Publications] 西田俊彦: "Bi_2Sr_2CaCu_2粉末の高温圧縮成形" 粉体および粉末冶金. 37. 77-82 (1990)
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[Publications] 西田俊彦: "高温加工した超伝導セラミックスの伝導特性" 粉体および粉末冶金.