1989 Fiscal Year Annual Research Report
セラミック材料粉体/粒状体の流動・加工特性評価法の開発
Project/Area Number |
01647503
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相澤 龍彦 東京大学, 工学部, 助教授 (10134660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長崎 千裕 東京大学, 工学部, 助手 (90180471)
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Keywords | セラミック粉体 / 粒状体・粉体力学 / 粒子系モデル / DBEM / 直接シミュレ-ション / 密度分布 / α-Al_2O_3 / 等方圧縮成形 |
Research Abstract |
セラミック材料およびその複合材料に対して、CIP・HIP射出成形などの粉体ベ-ス成形は有力な成形手法であるが、それらのプロセスの成形性を議論しより優れたプロセスとするには、焼結前材料(グリ-ンコンパクト)の加工特性、すなわちグリ-ン状態における粉体・粒状体の圧下に伴う流動現象・圧密化現象を定量的に評価する必要がある。さらに素材の密度制御あるいは組織構造制御を行うためにも、局所密度分布・混粒粉体の影響・異形粉体の変形特性などを考察することが課題となる。本研究では、粉体・粒状体の力学挙動を直接粒子系モデルを表現、記述する解析法(DBEM:Direct Ball-Element Method)を開発し、これをアルミナ(α-Al_2O_3)の一方向圧縮・等方圧縮成形解析に適用した。OBEMに関しては、ダイス型押出し・一方向圧縮成形を対象にして、(i)モデル実験との比較・検討、(ii)混粒系によるブリッジング現象評価によって、その有用性を明らかにした。特にモデル実験との比較では、粉体流動と平行して生じる型近傍での圧密化挙動を正確に記述できること、一方向圧縮成形では混粒粉体の流動性とブリッジングとの関係について粒径依存性があることを確認している。α-Al_2O_3粉体の等方圧縮成形では、粉体粒子の流動パタ-ンを各相対密度に対して求めるとともに、工具に作用する圧力を求めた。等方圧縮実験との比較により、(1)相対密度が0.5をこえると大きく流動性が感じ急速に圧力が上昇すること、(2)定量的にはまだ差があるが、圧力一相対密度関係は実験デ-タと定性的一致をみていること、(3)工具壁に近傍する粒子系が初期に圧密化するために、ブリッジングが生じやすいことなどを確認している。現在、初期粒子系分布の影響、粒子間剛性の効果などを検討しており、実験計測ならびにPorous Media近似に基づく連続体力学モデルとの比較も行っている。
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[Publications] T.Aizawa and J.Kihara: "Direct Ball-Element Method for Simulation of Mechanical behaviors of the Ceramic and Metal Powders" Proc.Advances in Plasticity. 7-10 (1989)
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[Publications] T.Aizawa C.Xing-Ming and J.Kihara: "On a Wire-Forming of Ceramics by the Controlled Fracture Forming Process" Proc.1st Japan Int.SAMPE Symposium. 781-786 (1989)
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[Publications] T.Aizawa and J.Kihara: "Impact Consolidation and Compaction of Powder/Granular Materials,Symposium on Computational Techniques for Contact,Impact,Penetration and Perforation of Solids" 110th ASME Winter Annual Meeting. H00540. 121-128 (1989)
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[Publications] 相澤: "粉体・粒状体の成形解析" 構造工学における数値解析法シンポジウム論文集. 13. 317-322 (1989)
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[Publications] 田村,相澤,木原: "アルミナ粉体の圧縮成形解析" 平成2年春季鉄鋼協会講演論文集.