1989 Fiscal Year Annual Research Report
振動分光法によるレ-ザ-・デポジション素過程の解明
Project/Area Number |
01650513
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩澤 康裕 東京大学, 理学部, 教授 (40018015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 哲也 東京大学, 理学部, 助手 (70184299)
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Keywords | レ-ザ- / デポジション / 光CVD / 金属カルボニル / 高分解能電子エネルギ-損失分光 / 表面光化学 / 金属-半導体界面 |
Research Abstract |
金属カルボニル等の有機金属錯体を用いたレ-ザ-・デポジション法(あるいは、レ-ザ-CVD)は、レ-ザ-の高い集光性を利用し、半導体基板に直接サブミクロン・オ-ダ-の回路パタ-ンを作製しうることから、次世代極微細デバイス作製技術の一つとして多くの注目を集めている。このプロセスは本質的には表面が関与した光化学反応過程であり、高度に制御された金属-半導体界面を作製するためには、プロセスを支配している化学反応素過程を明らかにする必要がある。本研究は、表面での化学反応過程の解明にきわめて有効な高度感振動分光法(高分解能電子エネルギ-損失分光法:HREELS)を用いて、表面での金属カルボニルの光分解過程を追超し、光分解反応の素過程、光反応における表面の役割、分解後の金属と半導体基板との界面形成過程を解明しようとするものである。 本研究ではまず、強力紫外光源の製作をおこなった。これは、大出力水銀-キセノン・ア-クランプおよび石英レンズ、紫外フィルタ-等の光学系からなるもので、200〜1000nmの範囲内の任意の波長において幅50〜100nm、光出力100〜1000mWの準単色光が得られるものである。これは、連続光源であるが若干の改変により、容易にパルス化することもできる。 現在、この紫外光源を超高真空表面解析装置に接続し、表面光化学反応の実験を進めている。本研究における界面での反応現象のミクロ過程解析を通して、半導体マイクロエレクトロニクスの格段の発展の為の金属-半導体界面の化学的基礎知見が得られるものと期待される。
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