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1989 Fiscal Year Annual Research Report

高エネルギー高輝度X線用結晶モノクロメーターの製作

Research Project

Project/Area Number 01651005
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

飯田 敏  富山大学, 理学部, 助手 (50168069)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 河田 洋  高エネルギー物理学研究所, 放射光実験施設, 助手 (90152967)
岡本 謙一  東京タングステン, 技術部, 技師
杉田 吉充  富山大学, 理学部, 教授 (20134992)
KeywordsX線 / シンクロトロン放射光 / タングステン / 単結晶 / 二次再結晶法 / モノクロメーター / 結晶完全性 / トポグラフィー
Research Abstract

X線領域の放射光用モノクロメーターとしてはSiが主に用いられているが、Si完全結晶の全反射する角度幅は放射光の角度発散に比べて狭すぎるので、分解能は少々犠牲にしてもX線強度が欲しいような実験には適当でない。W完全結晶の全反射角度幅は放射光の角度発散程度であり、Wは高熱伝導度、低熱膨張係数、大きい高温強度などの機能性にも優れている。最近、二次再結晶法でモノクロメーターとして使える程度の大きさの板状W単結晶が育成可能になった。この大規模W単結晶の結晶性が良ければ、Si完全結晶と相補的な放射光用モノクロメーターとして使えるものと考えられる。
今回二次再結晶法と、従来法である電子ビーム帯溶融法(FZ法)により育成されたW単結晶をBerg-Barrett法及びX線二結晶法でCuKαX線を用いて評価した。FZ試料は1mm角程度のsubgrainに分かれている事が分かった。二次再結晶法試料の結晶完全性は極めて高いものであることが分かった((220)反射を用いたrocking curve測定で反射率42%、半値幅38"を得た。)
現在モノクロメーターとして使われているSi、PG、LiF結晶の反射率とWの反射率とを比較した。Wの半値幅はSiとPGの間にあり、放射光の固有角度広がり(〜1/γ〜2×10^<-4>rad:2.5GeV)程度であることが分かった。W単結晶の広い半値幅と高耐熱性を利用して、精密光学系の前置モノクロメーターとしての可能性が考えられる。また散漫散乱などの様に高指向性よりも光子数が必要な実験用のモノクロメーターあるいはアナライザーに適していると思われる。なお今回の研究成果の一部は日本物理学会1989年の秋の分科会で発表した。

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Published: 1993-03-26   Modified: 2016-04-21  

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