1989 Fiscal Year Annual Research Report
トモグラフィ、方位分布トポグラフィの機能を有するX線顕微散乱ラジオグラフィの開発
Project/Area Number |
01651505
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
近浦 吉則 九州工業大学, 工学部, 教授 (40016168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 芳文 九州工業大学, 工学部, 助教授 (10206550)
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Keywords | X線トポグラフィ / 結晶方位 / トモグラフィ / 散乱ラジオグラフィ / 半導体結晶 |
Research Abstract |
本代表者は、散乱X線を用いた物質のイメ-ジングをするX線結像光学システムを提案した。これを散乱ラジオグラフィと命名した。この散乱ラジオグラフィにトモグラフィの機能を与える結像システムの工夫をした。これを散乱トモグラフィと称する。散乱トモグラフィはいわゆるCTと異なり、(1)任意の位置の微小部分の断層観察が可能である。(2)結晶構造、組織の同定が可能である等の利点が確められた。更に角度ごとの散乱ラジオグラフィの画素デ-タの処理より再構成によって、結晶方位のみの情報分布を得ることが出来る。これは従来の他の手段では計測不可能であった。このX線結像光学技術を方位分布トポグラフィと命名した。具体的には、(1)散乱ラジオグラフィの基礎装置としてペンシルビ-ムを用いるX-YおよびX-Z本装置を製造した。(2)この基本装置に鉛直軸まわりの90℃回転機構を取り付け、方位分布の計測が出来るようにした。(3)検出器として既存のSSDを使用した。(4)位置敏感検出器の試作を行った。遅延線方式の平行電極を組みこみ、計数効率の向上、位置敏感分解能の向上をはかった。(5)SSD-散乱ラジオグラフィの測定が出来るようになった。(6)PSPC-散乱ラジオグラフィは現在、最終調整中である。(7)方位分布トポグラフィの技術が完成した。これによって、Fe-3%Si電磁鋼の単結晶の構造分布を観察し、1分オ-ダの方位分布の検出に成功した。これは世界で初めての像観察であろうと思われる。この結果はJpn.T.Appl.Phys.Vol29(1990)に印刷された。(8)方位分布トポグラフィによって化合物半導体の評価を行い、新しい評価技術の確立をめざしている。これについては、国際会議(1989・9)で発表し、論文はJ.Cryst.Growthに現在印刷中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Chikaura(近浦吉則): "X-Ray Orientation Topography" Japanese Journal of Applied Physics. 29. L378-L380 (1990)
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[Publications] Y.Chikaura(近浦吉則): "X-Ray Scattering Radiography and Orientation Topography for Characterization of Semiconductor Crystals" Journal of Crystal Growth. (1990)
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[Publications] 近浦吉則 共著: "シンクロトロン放射利用技術 第3章第2節" サイエンスフォ-ラム, 417( 5ペ-ジ) (1989)