1989 Fiscal Year Annual Research Report
気球を用いた超新星残骸などからの硬X線及びガンマの観測
Project/Area Number |
01652001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
釜江 常好 東京大学, 理学部, 教授 (90011618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能町 正治 高エネルギー物理学研究所, 助手 (90208299)
山上 隆正 宇宙科学研究所, システム研究系・気球工学部門, 助手 (40013718)
矢島 信之 宇宙科学研究所, システム研究系・気球工学部門, 教授 (30200489)
高橋 忠幸 東京大学, 理学部, 助手 (50183851)
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Keywords | ガンマ線検出器 / フォトダイオード / 超新星 / 天体ガンマ線 |
Research Abstract |
超新星残骸や活動銀河核等からの弱い硬X線やガンマ線を検出するための低バックグランドの検出器の開発を行った。検出器は新たに開発されたGSO結晶を主検出部は、CsI結晶をシールド部に用いた井戸型フオスウイッチカウンタをユニットとして組合わせた面積700m^2、開動部60mstrの大面積検出器である。1ユニットを光電子増倍管で読み込み、結晶中の螢光減衰時間の違いを電子回路によって分離することで、主検出部でガンマ線がエネルギーを失ったイベントのみを取り出す事が出来る。又、主検出部を井戸型に加工したシールド部に埋め込む事により、シールドはアクディブなユリメータをかね、開口角を狭くする事が出来て、よりバックグランドを減らす事が出来る。地上における試験実験の結果、検出器は40Kevから700Kevに感度を持ち、^<57>Coの122Kevの線スペクトルで1×10^<-4>cm^<-2>S^<-1>程度の信号が検出可能である。連続スペクトルの観測では従来の検出器に比べ5倍以上感度があがり、5×10^<-6>cm^2S^<-1>KeV^<-1>の信号を10^4秒観測を行う事で検出する事が出来る。またこれらの検出器のデータは気球塔載用に開発を続けているVMEをもとにした計算機システムでよみこまれる。 観測実験は、平成元年11月から12月にかけておこなわれた。天候不順のため計画されていた3回の放球を行う事が出来ず、また行われた1回の実験では残念ながら検出器からのデータを取得する部分に不調が生じ、天体からのガンマ線を観測する事が出来なかった。しかし、安定な飛場のために開発された方向規制およびスターカメラシステムは正常に動作し、様々な補助データの結果などから今後の改良にとって有益な知見が得られた。
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Research Products
(1 results)