1990 Fiscal Year Annual Research Report
界面和周波発生を用いる固体表面の非線型分光法の開発
Project/Area Number |
01840018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大西 孝治 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70011492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂免 一成 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (10155624)
清水 肇 工業技術院, 電子技術総合研究所, 室長
広瀬 千秋 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70016723)
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Keywords | 界面和周波発生 / SFG / 非線型分光法 / ピコ秒YAGレ-ザ- / ニオブ酸リチウム / LB膜 / パラメトリック増巾 |
Research Abstract |
本年度は主に前年度製作した光パラメトリック増巾器を用いてLB膜のスペクトル測定を行なう事、更にSFG測定の可能な超高真空チェンバ-の性能テストを行なう事を主な目的とした。まず2個のLiNbO_3単結晶を用いたパラメトリック発振の特性について調べた。その結果ピコ秒YAGレ-ザ-の基本波〜30mJ,35psを用いて2700cm^<ー1>付近から4000cm^<ー1>にかけて赤外パルスの発生が認められ光強度は短波長になる程増大した。主に測定を行なった3000cm^<ー1>付近では約150μJであった。但し、3550cm^<ー1>付近に強度の減少が認められたがこれはLiNbO_3中に含まれる水の吸収によるものと思われる。赤外光の半値巾は約15cm^<ー1>であった。この様にして発生させた赤外パルスとYAGレ-ザ-の2倍波を用いて石英基盤上に作製したアラキン酸カドミウムLB膜のCーH伸縮振動領域のスペクトルを測定した。その結果一層のみのLB膜でも極めて良好なスペクトルが得られる事が明らかとなった。更に偏光面を回転させたスペクトルを測定したがその結果、一層のLB膜ではメチル基の配向はランダムであるが、多層膜では引き上げ方向に配向している事が明らかとなった。現在LiNbO_3単結晶を用いた光学系では空気中の測定は定常的に行なえる状態である。超高真空チェンバ-は焼き出し後の真空が3×10^<ー10>Torrに達し実験が可能となった。LEEDーAES装置もM_0S_2を用いて性能をチェックした所良好に作動する事が確認された。更に水晶を用いてSFG発生を行なったが超高真空チェンバ-内で発生したSFG光を感度良く測定できる事を確認した。現在MgOの単結晶表面に吸着したギ酸イオンのスペクトル測定を試みている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] N.Akamatsu: "SFG Study of Rotational Anisotropy of Cadmiun Arachidate LangmuirーBlodgett Films" Chem.Phys.Lett.
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[Publications] J.Kondo: "Infrared Studies of Ethene Hydrogenation over ZrO_2" J.Elect.Spec.Rel.Pheno.54/55. 805-814 (1990)
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[Publications] C.Li: "Oxygen Exchange Reactions over Cerium Oxide;an FTーIR study." J.Catal. 123. 436-442 (1990)
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[Publications] 堂免 一成: "振動分光法による表面吸着種の動的解析" 触媒. 32. 502-509 (1990)