1990 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光体セラミックスを用いた高輝度・直流低電圧駆動EL素子の開発
Project/Area Number |
01850012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
高田 新三 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70064467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 一郎 金沢工学部学, 工学部, 教授 (10064445)
南 内嗣 金沢工学部学, 工学部, 教授 (70113032)
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Keywords | エレクトロルミネッセンス / DCEL / セラミックEL / 緑色EL / 多色EL / カラ-ELディスプレイ / フッ化テルビウム / フラットパネルディスプレイ |
Research Abstract |
本研究は上記の成果を基に各種蛍光体セラミックスと我々が既に開発した安価なZnO系透明導電膜を組み合わせたセラミック形ELパネルを作成し、直流低電圧駆動により高輝度な赤、緑、青および白色発光を示す大面積平面パネル形光源を実現し、自動車等の各種表示装置や液ディスプレイのバックライト用光源として応用すること、さらにコンピュ-タ端末のカラ-ディスプレイをこのセラミック形ELパネルで実現することを目的としている。 当年度は、ZnS系、CaS系、SrS系およびZnO系の各種蛍光体粉末をその発光輝度を低下させることなくセラミックス化する技術を確立すると共に、赤、緑、青の光の三原色および白色発光を示す最適な蛍光体材料をそれぞれ明らかにする事、および実際にELパネル形光源を実現することを目標として研究をすすめた。その結果、緑色発光用EL蛍光体としてはZnS:Tb,Fが有望であることがわかった。しかし、このZnSTb,F粉末をCuコ-トして焼結体発光層兼基板としても5cd/m^2の輝度しか得られなかった。原因としてはド-パントであるTbF_3が母体中に効率良く取り込まれなかったためと考えられる。そこで、ZnSセラミックスの上にZnS:Tb,Fスパッタ膜を作成したEL素子を作成し、直流電圧駆動した結果、印加電圧100Vで輝度5000cd/m^2の緑色発光を実現できた。EPMAでTbの同定を行ったところこの素子では適度にTbが取り込まれていることが分かった。同様の構造でZnS:Mn膜を形成した素子では100V印加時で410cd/m^2が得られた。他の発光色に対する蛍光体については現在検討中である。またELパネル形光源についても試作中である。
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