1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01850021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
市川 昌弘 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80017334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 永年 株式会社東芝, 重電技術研究所, 研究主幹
高松 徹 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00106890)
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Keywords | ファインセミラックス / 構造用セラミックス / 保証試験 / プル-フテスト / 信頼性 |
Research Abstract |
本研究は平成元年度から平成3年度までの3年継続の予定のもので、本年度はその2年目にあたる。本年度はまず、前年度に引き続いて保証試験のコンピュ-タシミュレ-ションを行った。これには前年度本補助金で購入したパ-ソナルコンピュ-タを用いた。このシミュレ-ションは実際に近いき裂進展特性として3つの領域からなるKーV曲線(K:応力拡大係数、V:安定き裂進展速度)を用いておこなうもので、本年度はKーV曲線のパラメ-タを種々変えて行った。これよりKーV特性が保証試験後の最小強度や合格率にどのような影響を及ぼすかがわかった。 つぎに窒化珪素に対して保証試験を行った。試験体としてはセラミックスベアリング用の球を用いた。これは多数のよくそろった高品質の試験体がえられやすく、また実用的意義も大きいからである。まず、静的強度の分布としてリングクラック発生荷重と圧砕荷重(最終破壊荷重)に分布をしらべた。試験はJISに準拠して2個の球を重ねて圧縮荷重をくわえる方法で行った。リングクラックの発生の検出には本年度本補助金で購入したAE(アコ-スティックエミッション)解析装置を用いた。これよりリングクラック発生荷重がAEにより正確に検出できること、リングクラック発生荷重も圧砕荷重も2母数ワイブル分布にほぼ従うこと、ただしリングクラック発生荷重の方がワイブル係数が大きく、ばらつき(変動係数)が大きいこと等がわかった。次にこの強度分布にもとづいて保証試験荷重を決定し、保証試験を行った。その結果、今回の設定条件のもとでは除荷中破壊が起こることがわかった。この結果をもとに前年度理論的に導いた保証試験の最適試験条件に検討をくわえた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 進藤 直紀,市川 昌弘,高松 徹: "セラミックスの保証試験効果に対するき裂進展特性の影響" 日本機械学会第68期全国大会講演会講演論文集. NO.900ー59ーA. 200-202 (1990)
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[Publications] 市川 昌弘,岡部 永年,阿部 豊: "セラミックス軸受用窒化硅素球の圧砕強度の球径依存性" 材料(日本材料学会誌).
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[Publications] 市川 昌弘,高松 徹,岡部 永年,阿部 豊: "セラミックス軸受用窒化硅素球の圧砕強度の確率特性" 材料(日本材料学会誌).