1990 Fiscal Year Annual Research Report
レ-ザ干渉法による微小疲労き裂開閉口挙動の高精度自動計測装置の開発
Project/Area Number |
01850022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 啓介 京都大学, 工学部, 助教授 (80026244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 徹 三菱重工(株), 高砂研究所, 主査
横幕 俊典 (株)神戸製鋼所, 機械研究所, 主任研究員
中井 善一 大阪大学, 工学部, 助教授 (90155656)
星出 敏彦 京都大学, 工学部, 助教授 (80135623)
大谷 隆一 京都大学, 工学部, 教授 (50025946)
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Keywords | 疲労微小き裂 / レ-ザ干渉変位計 / き裂開閉口挙動 / 破壊力学 / 実験ひずみ解析 / き裂停留条件 |
Research Abstract |
1.リニアイメ-ジセンサ-による干渉縞の測定解析をもとにした変位測定装置を試作し,これを電気油圧サ-ボ疲労試験機とリンクさせることから,段階的に荷重を変化させたときの変位の自動測定が可能となった。これをシステムAとする。 2.システムAを使用して軟鋼および2相鋼中の微小き裂の開閉口観察を行った。軟鋼については,予き裂も含めて微小き裂の伝ば開始条件,および伝ぱ後のき裂閉口の形成,さらにき裂伝ぱ停留条件が明確になった。2相鋼については,疲労限度以上の伝ぱ性のき裂のき裂閉口とき裂長さの関係を求めて,き裂伝ぱ速度が有効応力拡大係数範囲によって大部分整理されることが明らかとなった。これらの研究において,荷重レベルが高くなると段階的負荷による方法では,速度効果が表われ,荷重一変位ル-プが大きくなってしまう欠点も認められた。 3.システムAの改良として,疲労試験中に動的に動的に測定するためレ-ザ光のチョッパ-機構として,同期シャッタ-制御ユニットを試作した。これは,一定光のHeーNeレ-ザ光を機械的にチョップする手法であるが,周波数3HZまでの低周波数の場合有効であり動的測定が可能となった。これをシステムBとする。 4.高周波数用を目的として,半導体レ-ザ光源を採用するシステムの検討も行った。半導体レ-ザの温度制御を±0.5度以内に納めれば,充分干渉縞測定に応用出来ることが明らかとなった。計算機ソフトを含めてシステムを構築し,周波数30Hzにおいても充分の精度で自動測定が可能であることが明らかとなった。これをシステムCとする。
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[Publications] 田中 啓介: "微小疲労き裂の伝ぱ下限界とき裂開閉口" 日本機械学会論文集(A編). 56. 715-722 (1990)
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[Publications] 横幕 俊典: "フェライト鋼における疲労および疲労き裂伝ぱ特性におよぼす微視的強化機構の影響" 日本材料学会 第20回疲労シンポジウム. 20. 212-216 (1990)
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[Publications] 中井 善一: "高強度低合金鋼の腐食環境中における短い疲労き裂の伝ぱ" 日本材料学会 第20回疲労シンポジウム. 20. 246-250 (1990)