熱応力緩和型耐熱コ-ティング設計のための耐熱衝撃性能評価法の開発

1990 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 01850024
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 高橋 秀明 東北大学, 工学部, 教授 (10005267)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山崎 仲道 高知大学, 理学部, 教授 (50036589) ; 玉川 欣治 東北大学, 工学部, 助手 (30005368) ; 橋田 俊之 東北大学, 工学部, 助教授 (40180814) ; 林 一夫 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30111256) ; 庄子 哲雄 東北大学, 工学部, 教授 (80091700)
• Keywords: 耐熱コ-ティング / 熱衝撃 / 熱応力緩和 / 非定常熱応力 / スモ-ル・パンチ試験 / レ-ザ加熱試験 / プラズマア-ク加熱試験

Research Abstract

本研究は、熱応力緩和型耐熱コ-ティング設計のための非定常熱応力解析を基礎としたコ-ティング層の耐熱衝撃性能評価法を開発することを目的としたものである。所定の熱負荷条件のもと、各種の熱応力緩和組成を有する材料の評価手法の開発を行った。特に傾斜機能材料の開発に焦点をあてた検討を行った。このため、(1)コ-ティング構成要素材の機械的特性の評価、(2)熱応力緩和特性のコンピュ-タ解析、(3)レ-ザ-、プラズマア-ク加熱による耐熱衝撃性能評価法の開発を実施した。
(1)については、セラッミクス等の脆性材料に対して小型試験片(0.5mm板厚)を用いた評価を可能とするスモ-ルパンチ(SP)試験法を開発した。延性金属材料を対象としたSP試験法は既に開発済みであり、これより脆性、延性材料を統一的に評価し得る手法が整備されたことになる。ZrO_2/NiAl合金系、SiC/C系等の数段階に混合比を変化させた構成要素材を用いたSP試験法により変形、破壊強度の1600℃までの温度依存性を測定した。また、上記材料の熱的特性値の評価結果を含めた特性値のデ-タベ-スを作成した。(2)では、有限要素法を用いて種々の傾斜組成に対して非定常熱応力解析を実施した。特に、(3)のレ-ザ-加熱熱衝撃試験を模擬し得る手法を開発し、これを基にZrO_2/NiAl合金系、SiC/C系を対象に、傾斜組成の熱応力緩和特性に及ぼす効果に関する検討を行った。(3)では、レ-ザ-加熱試験法を開発し、ZrO_2/NiAl合金系、SiC/C系の耐熱衝撃特性評価に関する検討を実施し、加えて高温酸化挙動についての基礎的知見を得た。また、LAS/ウラストナイト基低熱膨張セラミックスの試作を行い、LAS複合化により耐熱衝撃性能を増大させ得ることを実験結果により示し、熱膨張制御の傾斜化が可能であることを示した。

Research Products

• [Publications] 高橋 秀明: "傾斜機能材料の破壊強度評価法" 粉体および粉末冶金. 37. 913-917 (1990)
• [Publications] 斎藤 雅弘,高橋 秀明,鄭 煕敦,川崎 亮,渡辺 龍三: "微小試験片法による金属/セラミックス複合材料の破壊靭性評価" 日本機械学会論文集(A編). (1991)
• [Publications] 奥田 誠一,斎藤 雅弘,橋田 俊之,高橋 秀明: "傾斜機能材料開発のための小型パンチ試験法に関する研究" 日本機械学会論文集(A編). (1991)
• [Publications] 斎藤 雅弘,高橋 秀明,橋田 俊之,佐々木 真,平井 敏雄: "AE法による高温環境下での炭化ケイ素の破壊特性評価に関する研究" 粉体および粉末冶金. 37. 951-956 (1990)
• [Publications] Masahiro Saito and Hideaki Takahashi: "Develpment of Small Punch Test Procedure for FGM Fabrication" Proc.The First Int.Symp on Functionally Gradient Mateviuls (Oct.8ー9,1990,Sendai,Jpaan.). 297-305 (1990)
• [Publications] Masahiro Saito,Hideaki Takahashi Akira Kawasaki and Rynzo Watanabe: "Aconstic Emission Stndy on StressーInduced Transfromation and Microtvacture in Zirconia Metel Fiber/Zirconia" Progvess in Acoustic Emission V (The Japanese Soceity for NDI,Japan). 5. 97-104 (1990)
• [Publications] Toshiyuki Hashida and Hideaki Takahashi: "Laser Irradiation Thermal Shock and Thermal Fatigue Test Procedure" Proc.The First Int.Symp on Functionally Gradieut Materials (Oct.8ー9,1990,Sendai,Japan). 365-373 (1990)
• [Publications] 宮脇 和彦,橋田 俊之,高橋 秀明: "レ-ザ-局所加熱試験による傾斜機能材料の熱衝撃破壊及び熱応力緩和特性評価に関する研究" 粉体および粉末冶金. 37. 957-961 (1990)
• [Publications] Toshiyuki Hashida and Hideaki Takahashi: "Laser/AE Technique for Evaluating The Thermal Shock Resistance of Fuuctioually Gradient Matevials" Progvess in Acoustic Emission V (The Japanese Soceity for NDI,1990). 5. 66-74 (1990)
• [Publications] 加藤 真一郎,橋田 俊之,高橋 秀明: "傾斜機能材料の組成分布の熱応力緩和特性に及ぼす影響" 日本機械学会論文集.
• [Publications] Hideaki Takahashi and Toshiyuki Hashida: "Development of Evaluation Method of Functionally Gradient Materials" JSME International. 33. 281-287 (1990)