1989 Fiscal Year Annual Research Report
高速度ビデオカメラの試作と材料の動的変形挙動の研究
Project/Area Number |
01850027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 正夫 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (40163571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 信弥 (株)日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
野口 浩 (株)ナック, 映像技術センタ, 部長
瀬口 靖幸 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20031073)
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Keywords | 高速度カメラ / 動的挙動 / 変形解析 |
Research Abstract |
高速変形を受ける材料の変形、強度、破壊現象を実験的に解明するための有力なツ-ルとして高速度ビデオカメラを開発し、材料の動的変形挙動を調べることを目的に、今年度は以下の項目について研究を行った。 1.高速度ビデオカメラ用MOS型特殊撮像素子の開発製作:市販のMOS型固体撮像素子には、画素を走査しても画像を得ることのできないオプチカルブラックと呼ばれる領域がある。これは、カメラ高速化の防げとなるので、これをなくした特殊素子を開発した。 2.カメラ電子回路・光学系の設計製作:開発した特殊撮像素子を用いビデオカメラを構成するために、素子そのものの制御回路系と、それを含めたカメラ全体を制御するコンピュ-タとのインタフェ-ス回路系を設計製作した。これにより、画素の水平および垂直走査領域の設定によるカメラ速度の調節、画像記録のためのトリガ設定、画像記憶への取込みを含め、カメラ全体がコンピュ-タ制御により使用できる構成となった。また、光学系には、標準的な各種レンズを用いることのできる構成を採用した。 3.材料の高速変形解析ソフトウェアの開発:撮影された動画像を解析するための汎用のプログラムシステムの基本設計およびその基本部分の開発を行った。また、材料の動的挙動を表現する代表的なひずみ速度分布解析のための方法論として、フ-リエ変換を用いた格子法の理論的基礎を確立し、汎用的ひずみ速度分布解析ソフトウェアの設計開発を進めた。 以上、本年度は本研究の中核をなす部分を行った。所期の画像記録速度を達成すための、更なる制御回路系の改善と、動的変形解析システムの完成、および、実際の高速変形現象への適応は、次年度への継続課題となった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 森本吉春: "FTMGM法による変位・ひずみ・形状解析プログラム" 第6回ソフトウェアコンファレンスプロシ-ディングス. 159-162 (1990)
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[Publications] 森本吉春: "高速度ビデオカメラの開発と応力波伝播中のひずみ速度分布の測定" 日本機械学会論文集A編. 55ー517. 2027-2032 (1989)
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[Publications] Yoshiharu MORIMOTO: "Real-time Analyzer of Displacement and Strain Distributions Using Moire Method" Experimental Technique.
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[Publications] Yoshiharu MORIMOTO: "Image Processing for Fourier Transform Moire and Grid Method(FTMGM)" Proc.1990 SEM Spring Conference on Experimental Mechanics.
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[Publications] Yoshiharu MORIMOTO: "Fourier Transform Moire Method in Consideration of Misalignment" Proc.9th International Conference on Experimental Mechanics.