1989 Fiscal Year Annual Research Report
金型設計・製造のためのエキスパ-トシステムの開発に関する研究
Project/Area Number |
01850029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
斎藤 勝政 北海道大学, 工学部, 教授 (40001169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 理 東京工業大学, 工学部, 助教授 (90194878)
佐々木 哲夫 池上金型工業(株), 専務取締役
楢原 弘之 北海道大学, 工学部, 助手 (80208082)
三好 隆志 北海道大学, 工学部, 助教授 (00002048)
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Keywords | 金型 / 自由曲面 / 仕上加工 / エキスパ-トシステム / 金型仕上熟練工 / 知識工学 |
Research Abstract |
金型設計・製造をコンピュ-タの支援によって行うCAD/CAMの研究は従来からなされており、すでに金型生産加工に利用されている。最近さらに、この技術を高度化、統合化しようとする動きも活発であり、知識工学の手法を利用した、専門技術者の経験や知識を取り込んだエキスパ-トシステムの研究開発も試みられている。しかしながら、金型加工工程の30%以上を占める仕上加工工程については、その知識および技術が体系化されておらず、金型磨き作業のためのエキスパ-トシステムの開発が強く要望されている。 そこで、体系化されていない金型磨き作業の調査・分析を行いまた金型熟練工の持つ経験的な知識や技能を実験的に抽出し、知識ベ-ス構築をまず行った。次にこの知識ベ-スを基にして、前加工面の粗さ・傷を除去し、最終的に要求仕上面状態に到達できる工具使用順序、磨き回数を自動的に決定可能な以下のような特徴を持つエキスパ-トシステムを構築した。 (1)金型磨きの作業手順決定に関する知識をif-thenのル-ル形式で表現し、前加工面および要求仕上面の粗さと傷深さを入力することにより前向き推論で全可能解を探索できるシステムである。 (2)本システムは工具優先順位表の採用によって工具使用順禁則条件処理が可能であるため、磨き工具の種類が多くなっても高速に全可能解を探索することができるシステムである。 (3)各種工具の特性の定量化すなわち数式表現化を図り、ル-ルファイルの他に数式ファイルを持たせ、膨大でしかも繁雑な各種知識に柔軟に対応できるシステムである。 最後に、構築したエキスパ-トシステムは、平面の金型磨き作業における工具選択の順序と各使用工具の磨き回数の決定が可能であることを、獲得した知識デ-タベ-スを利用して実証した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 佐々木哲夫: "金型みがき作業の知識獲得と自動化に関する研究" 型技術. 4. 176-177 (1989)
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[Publications] 金井理: "金型磨き作業支援エキスパ-トシステムに関する研究" 型技術. 3. 194-195 (1988)
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[Publications] 斎藤勝政: "金型みがき作業の知識獲得に関する研究" 型技術. 3. 196-197 (1988)
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[Publications] 斎藤勝政: "穴加工の作業設計のためのエキスパ-トシステム" 機械と工具. 32. 28-34 (1988)