1989 Fiscal Year Annual Research Report
量産歯車の歯面仕上げを目的としたねじ状CBN砥石の開発
Project/Area Number |
01850039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
米倉 將隆 久留米工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20044282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜木 功 久留米工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (60044294)
永野 喜三郎 久留米工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (50044293)
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Keywords | 量産歯車 / 歯面 / 仕上げ / CBN / ねじ状 / 研削砥石 / 精度 |
Research Abstract |
現在、量産歯車は経済性などを考慮して、焼入れ硬化した状態で使用されているが、振動・騒音が大きな問題となっている。本研究では、焼入れ後の歯面を経済的に、新しい工夫を行ったねじ状のCBN砥石を用いて仕上げようとするものである。従来の研究結果により、ねじ状CBN砥石の形状、研削条件などの基礎デ-タを得ている。1.自動車用リングギヤを想定し、m=2.5、SCM420、HRC60とした試験歯車、外径130mmの試作ねじ状CBN砥石、NC歯車仕上盤を用いて歯車研削実験を行った。2.砥石のねじ面に、間欠的に、CBN砥粒を多層電着した砥粒帯を設け、そのパタ-ンを変えた砥石を2個試作することができた。3.砥石の耐久力の増大、歯車精度の向上、研削能率の向上を目標として実験を行った結果、(1)、歯車研削速度をV=25m/secから、V=40m/secまで変えた。低速は能率、高速は機械剛性が問題となる。歯車精度は高速になるに従って悪くなった。砥面の損傷状態は高速でも問題なかった。現状ではV=33m/sec程度が良好であった。(2)、砥石送り量は能率に最も関係し、できるだけ大きくしたいが、歯面の送り目の高さが大となるため、f=2mm/rev以下にすべきである。(3)、歯面仕上量を大きくとると、研削抵抗が大きくなり、かつ歯面硬度が低下するので、t=30μm以下に押えること、最終仕上げは、15μm以下にすべきである。(4)、研削油剤は大量に注ぐべきで、低圧よりも40kgf/cm^2以上の高圧を用いると砥石の砥粒帯表面の損傷は非常に少なくなる。洗浄点に注ぐよりも研削点に注ぐほうが効果があるようである。基本的な研削条件の選定を行うことができた。さらに、砥石の耐久力の増大について研究を進めていきたい。
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