1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01850040
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
南部 健一 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (50006194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 三武郎 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (60006195)
谷 順二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006192)
神山 新一 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80006171)
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Keywords | 電磁力 / リニアモ-タ- / 無重力 / 落下塔 / 真空 |
Research Abstract |
管内無重力走行システムを試作し,つぎの成果を得た。システムは,ドライバ-(加速用リニアモ-タ-),ブレ-キ(制動用リニアモ-タ-),走行管,カプセル(アルミニウム製落下体),速度センサ-,真空チャンバから構成されている。 カプセル内に無重力場を実現するには,カプセルの加速度を,走行中常に重力加速度に等しくしなければならない。しかし走行中のカプセルは流体力学的抗力を受ける。本研究では走行管内を減圧して抗力を低減したのち,ドライバ-を用いてカプセルを加速し,無重力条件を実現した。成果を要約する。 (1)リニアモ-タ-を用いた無重力落下塔の設計では,走行管内の圧力を1トル以下にしてカプセルに働く抗力を小さくする必要がある。 (2)無重力条件は,ドライバ-の界磁周波数の制御によって容易に実現できる。周波数の上限は,圧力が1トル以下では百ヘルツ程度になる。 (3)大型の実機の設計に対しても,本研究の成果は有用である。例えば落差500メ-トルの落下塔の場合には,極ピッチ1.5メ-トルのリニア誘導モ-タ-でカプセルに働く推力を制御することにより,百ヘルツ以下で無重力条件を実現できる。 (4)リニアモ-タ-は,カプセルの制動に対しても有効である。ブレ-キの界磁電流と周波数を制御することにより,カプセルを任意の速度にまで減速できる。 真空・リニアモ-タ-併用方式は,21世紀の無重力実験施設に十分採用可能である。今後の課題は,円筒型リニアモ-タ-の高効率化と軽量化であろう。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 南部・松田・庄子・五十嵐・谷・横井: "両端開放の管内を落下する物体の電磁加速" 日本機械学会論文集. 57. 74-78 (1991)
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[Publications] K.Nanbu,Y.Shoji,I.Warabioka,S.Igarashi,T.Yokoi,and J.Tani: "Linear Drive of an Aluminum Copsule Felling in an Evacuated Tube" Proc.Intern.Symp.Application of Electramagnetic Forces. (1991)