1989 Fiscal Year Annual Research Report
高速現象の可視化を目的としたナノ秒スパ-ク光源の試作研究
Project/Area Number |
01850045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
宮城 勢治 阿南工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (90018010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
武知 英夫 阿南工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (70076850)
森川 鋭一 阿南工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50043972)
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Keywords | スパ-ク光源 / ナノ秒スパ-ク / 低タイムジタ- / 高速現象 / 可視化 / 衝撃波 / 高速流体 |
Research Abstract |
本研究は衝撃波の反射、伝播、集束など従来の計測の概念を上回る高速現象の光学的可視化に応用するため、ナノ秒台で高輝度かつ実用的なスパ-ク光源を開発し、これを用いて実際に高速流体現象を解明することを目的としている。本年度はこの要求に適するスパ-ク光源を試作し、その性能測定を行った。以下に設計仕様・開発技術および測定性能について報告する。 1.発光パルス幅は短いほど良いが、実際の流体現象は0.1ー0.2μs以上で発生することが多いので20ー30nsのパルス光で十分分解が可能である。 2.普通感度フィルム(ASA100)を露光するに十分な光量を持つこと。 3.現象との時間を一致させるため、光源のタイムジッタ-は少ない程良い。目標値は数10nsとする。 4.電極の消耗が少なく、確実に点灯し、発光出力のバラツキおよび発光部の揺らぎが小さいこと。 5.取扱が容易で、安全であること。 これらの目標に向かって試作研究を重ねた結果、以下のような製作技術が確立した。 イ)放電コンデンサ-の容量は500pF以上で充電電圧は15kV程度であればエネルギ-的に十分である。 ロ)パルス幅を短くするため、放電回路は同軸とし、放電コンデンサ-はパルス充電する。 ハ)確実に放電させるため、主電極間を予備電離する。 試作されたスパ-ク光源装置の性能は次の通りである。 1)発光パルス幅:8ー30ns(放電コンデンサ-の大きさによる) 2)立ち上がり時間:2ー4ns 3)タイムジッタ-:60ns以下 4)トリガ-から発光までの遅れ時間:約1μs 5)光度:800ー10000W/sr以上(ASA100フィルムを完全露光)などの優れた性能が得られた。 次年度はカラ-シュリ-レン用光源の開発を行い、併せて高速流体現象の撮影・解析に取り組む予定である。
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