1989 Fiscal Year Annual Research Report
漢字かなまじり文章を入力とするアナウンス文音声出力システムの開発
Project/Area Number |
01850073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
広瀬 敬吉 東京大学, 工学部, 助教授 (50111472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 幹雄 住友電気工業株式会社, 研究開発本部, 研究員
森川 博由 東京大学, 工学部, 助手 (40011217)
藤崎 博也 東京大学, 工学部, 教授 (80010776)
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Keywords | 漢字かなまじり文章 / アナウンス文音声 / 音声規則合成システム / 単音・韻律記号列 / 形態素解析方式 / 統語境界 / タ-ミナル・アナログ型音声合成器 |
Research Abstract |
本研究は、漢字かなまじり文章を入力として自然な発話のアナウンス文音声を出力する音声規則合成システムを、小型ワ-ク・ステ-ションとディジタル・シグナル・スロセッサ(DSP)を用いたコンパクトなシステムとして実現し、実用化の検討を行うことを目的とするもので、以下の実績をあげた。 1.音声・韻律記号列の導出に適した形の単語辞書として、形態素項目、音素表記、品詞・活用型、アクセント型、重要度からなる辞書をワ-ク・ステ-ションのハ-ド・ディスク装置上に作成した。 2.辞書項目との最長一致を基本とし、単語間の接続関係をみて、入力文章を単語単位に区分する形態素解析方式を作成した。さらに、区分結果にもとづき、隣あう句読点間で統語・意味解析を行って、統語構造を文・連節・節・ICRLB(左枝分れ境界のみからなる語連鎖)の境界で表現する手法を、天気概況文章について開発した。 3.単語区分結果(辞書照合で得られる各単語の音素表記、品詞・活用型、アクセント型、重要度も含む)と統語境界の情報をもとに単音・韻律記号列を導出するプログラムをワ-ク・ステ-ション上に作成した。 4.生成機構に異なる音声ごとに個別の直列型合成回路を有し、音声音源・摩擦音源・破裂音源の3種の音源波形を持つタ-ミナル・アナログ型音声合成器を開発した。これを用いて各音節の合成を行った結果、特に、破裂音について明瞭度の著しい向上がみられた。 5.上記のタ-ミナル・アナログ型音声合成器のための音節蓄積パタ-ンを、各音節についてワ-ク・ステ-ションのハ-ド・ディスク装置上に作成した。さらに、蓄積パタンを接続して連続音声の特徴パラメ-タ時系列を生成する接続プログラムを作成した。 以上、研究は、ほぼ当初の計画通りに進行している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 藤崎博也: "高品質の音声合成に適したタ-ミナルアナログ型音声合成器の構成" 日本音響学会秋季研究発表会講演論文集. I. 279-280 (1989)
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[Publications] 藤崎博也: "ホルマント合成器による日本語音声の規則合成" 日本音響学会春季研究発表会講演論文集. (1990)
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[Publications] Hiroya Fujisaki: "A System for Synthesizing Japanese Speech from Orthographic Text" Proceedings of 1990 IEEE International Conference on Acoustics,Speech,and Signal Processing. (1990)