1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01850075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴山 潔 京都大学, 工学部, 助教授 (70127091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 知子 京都大学, 工学部, 教務職員 (40109145)
新實 治男 京都大学, 工学部, 助手 (40144331)
萩原 宏 龍谷大学, 理工学部, 教授 (00025818)
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Keywords | 並列計算機 / 記号処理 / 記号処理用言語 / 高並列計算機 / 非数値処理 |
Research Abstract |
本研究では、記号処理向き高並列計算機を開発し、記号処理応用分野における高度並列処理方式の本格的実用化実験に耐える研究用計算機システムを実際に試作する。具体的には、要素プロセッサを密結合ネットワ-クによって相互に結合して高並列計算機プロトタイプを構築し、シミュレ-ションなどでは評価できなかった諸点について実際的な検討を加える。 本年度の研究成果は以下の通りである。 1.記号処理用高並列計算機の単位処理機能を実現するハ-ドウェア機構のプロトタイプの開発:高並列計算機システムの全体のソフトウェア/ハ-ドウェア・トレ-ドオフに注意して、記号処理用並列プログラミング言語処理系に向いた高並列計算機の単位処理機能、すなわち要素プロセッサのハ-ドウェア機構をプロトタイプとして設計した。これによって、物理的な単位理機能の大きさがシステム全体の並列実行を制御する方式に与える影響について明らかにした。さらに、設計した要素プロセッサを実際に積集路部品やプリント基板を用いて試作し、シミュレ-ション等のソフトウェアによる方式では得ることのできなかった詳細の評価デ-タを収集した。 2.記号処理一般に対する問題適応能力を備えた記号処理用プログラミング言語の開発:応用側から記号処理用高並列計算機システムにおけるハ-ドウェアとソフトウェアのトレ-ドオフについて考察を加え、記号処理応用においてソフトウェアが分担すべき機能を推定し、それを具体化した。すなわち、単一プログラミング言語に頼る従来の方式では、システムの発揮できる性能に限界があることが分かったので、従来の記号処理の枠組みを越えるプログラミング言語及びその処理方式について追求できる斬新なトレ-ドオフを設定した。
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[Publications] 柴田 潔: "論理型言語向き並列計算機KPRの並列処理方式" 情報処理学会・論文誌. 30,12. 1573-1583 (1989)
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[Publications] 柴田 潔: "論理型言語向き並列計算機KPRのプロセス管理方式" 情報処理学会・論文誌. 31,3. 361-372 (1990)
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[Publications] 柴山 潔: "並列記号処理" コロナ社, (1991)