1989 Fiscal Year Annual Research Report
垂直磁気記録方式による大容量画像ファイルシステムの試作
Project/Area Number |
01850078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 慶久 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50006235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 裕明 松下通信工業(株)
岩崎 俊一 東北工業大学, 学長 (80006212)
山本 節夫 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30182629)
大内 一弘 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (10006249)
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Keywords | 垂直磁気記録 / 大容量 / 画像ファイル / 高密度記録 / 外部記憶装置 / 垂直磁気ヘッド / 記録媒体 / 軟磁性薄膜 |
Research Abstract |
本研究は、垂直磁気記録方式を用いた大容量の外部記憶装置を開発して、これを用いた画像ファイルシステムを試作することを目的とするものである。この目的を達成するためには、高感度で高分解能なヘッドが不可欠である。そこで筆者らは、垂直磁気ヘッドの主磁極用軟磁性薄膜として飽和磁束密度が20kGaussと高いFe-Si/SiO積層膜を開発し、この薄膜を用いた垂直ヘッドでは、主磁極膜厚を0.1〜0.2ミクロンと薄くしても記録媒体に飽和記録が容易に行なえ、高密度領域まで高い再生電圧が得られることを確認した。また、溝をつけた基板上に主磁極膜を作成したり、あるいは主磁極膜上にエッチングによって溝をつける方法により、主磁極膜の磁区構造を人工的に制御でき、狭トラック化を行った場合でも安定した再生信号が得られることを見い出した。さらには、主磁極膜の根元を増厚することや、薄膜コイルの採用など、ヘッドの構造の改善によって再生感度を2〜3倍向上できることも確認した。これらを組合せることによってヘッドの感度、分解能の大幅な向上が期待できる。また一方、長手記録用の16MBytes 3.5インチフレキシブルディスクドライブをベ-スにし、これに垂直磁気ヘッドとCo-Cr/Ni-Fe二層膜垂直磁気記録媒体を搭載して垂直磁気ディスクドライブ装置を組立て、本研究で目標とする記録密度でコンピュ-タ-の外部記憶装置として動作するか否かを、基本的な記録再生特性から評価した。その結果、再生信号のSN比、ピ-クシフト特性、分解能から判断して、記録密度3,000〜4,000bits/mm、トラック密度10〜20tracks/mmで動作可能で、ディスクの両面あたり50 MByrtes程度の記録容量を持つ磁気ディスク装置が実現できる見通しを得た。今後、ディスクドラインブ装置をコンピュ-タ本体に接続するためのインタ-フェ-スを製作し、大容量画像ファイルシステムとして完成させる予定である。
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Research Products
(16 results)
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[Publications] S.Iwasaki: "Co-Cr COMPOSITE MEDIA INTENDED FOR PERPENDICULAR MAGNETIC RECORDING BY USING A RING-TYPE HEAD" Journal of The Magnetics Society of Japan. 13,Suppl. 21-26 (1989)
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[Publications] I.Tagawa: "COMPUTER SIMULATION OF MAGNETIC RECORDING" Journal of the Magnetics Society of Japan. 13,Suppl. 97-101 (1989)
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[Publications] K.Nishimura: "GRAPHICAL ANALYSIS OF PERPENDIUCLAR MAGNETIC RECORDING CHARACTERISTICS" Journal of the Magnetics Society of Japan. 13,Suppl. 103-108 (1989)
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[Publications] S.Yamamoto: "AN IMAGE FILE SYSTEM USING PERPENDICULAR MAGNETIC RECORDING" Journal of the Magnetics Society of Japan. 13,Suppl. 273-278 (1989)
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[Publications] Y.Nakamura: "EFFECT OF DOMAIN CONTROL OF MAIN-POLE FILM ON PERFORMANCES OF SINGLE-POLE HEAD" Journal of the Magnetics Society of Japan. 13,Suppl. 593-598 (1989)
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[Publications] Y.Nakamura: "Fe-Si/SiO AND Fe-Si-N/SiO MULTILAYER FILM FOR SINGLE-POLE TYPE PERPENDICULAR MAGNETIC RECORDING HEAD" Journal of the Magnetics Society of Japan. 13,Suppl. 729-734 (1989)
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[Publications] Y.Nakamura: "Flexible magnetic Disk Image File System Using Perpendicular Magnetic Recording" IEEE Trans.on Magn.MAG-25. 3372-3374 (1989)
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[Publications] Y.Nakamura: "An Analysis of Perpendicular Magnetic Recording Using a Newly Developed 2D-FEM Combined with a Medium Magnetization Model" IEEE Trans.on Magn.MAG-25. 4159-4161 (1989)
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[Publications] 山本節夫: "主磁極励磁形垂直磁気ヘッドの記録再生効率" 日本応用磁気学会誌. 13. 113-116 (1989)
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[Publications] 田所茂: "垂直磁気記録媒体の軟磁性裏打層の磁気特性と記録再生時の挙動" 日本応用磁気学会誌. 13. 149-152 (1989)
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[Publications] 田河育也: "磁化モデルを組み込んだ有限要素法による単磁極ヘッド・二層膜媒体間磁気的相互作用の解析" 日本応用磁気学会誌. 13. 145-148 (1989)
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[Publications] 西村浩介: "垂直磁気記録特性の近似解析法" 日本応用磁気学会誌. 13. 141-144 (1989)
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[Publications] 中村慶久: "磁気記録媒体の磁化モデル" 日本応用磁気学会誌. 13. 610-615 (1989)
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[Publications] 田河育也: "媒体の異方性磁界ベクトル分布と記録再生特性ー三次元磁化モデルを用いたFEMシミュレ-ションー" 日本応用磁気学会誌. 14. (1990)
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[Publications] 山本節夫: "垂直磁気記録におけるマルチトラック記録の可能性について" 日本応用磁気学会誌. 14. (1990)
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[Publications] 大内一弘: "垂直記録媒体続続作成用タ-ゲットの構造と媒体の特性" 日本応用磁気学会誌. 14. (1990)