1989 Fiscal Year Annual Research Report
集束イオンビ-ムを用いた超格子ソ-ス縦型電界効果トランジスタの試作
Project/Area Number |
01850079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
生駒 俊明 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80013118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 一彦 東京大学, 先産技術研究所, 講師 (10183097)
河東田 隆 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (90013739)
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Keywords | 集束イオンビ-ム / 超格子 / 電界効果トランジスタ / 量子細線 / 量子干渉効果 / 局在効果 |
Research Abstract |
現在LSIの進歩はめざましく最小寸法0.8μmのLSIが実用の域に入っている。しかし21世紀に備えて、情報量の増大に応え膨大な情報を処理できるハ-ドウェアを作るには、現在のLSIの観念を打破し、新しいコンセプトのデバイスを導入しなければならない。本研究はこのような要請に応え新しいコンセプトのデバイスとして半導体量子効果デバイスの開発を目指すものである。即ち本研究の目的は、従来のトランジスタとは異なる新しい機能デバイスとして動作する超格子ソ-ス電界効果トランジスタを集束イオンビ-ム技術を用いて試作し、その有用性を示すと共に、製作プロセスの基礎技術を確立しようとするものである。またさらに、集束イオンビ-ム技術を用いて、量子細線電界効果トランジスタを試作し、極低温における動作、特に電子波の局在効果をも併せて研究する。 集束イオンビ-ム注入装置を用いたサブミクロン加工精度の向上を計った結果、高低抗法およびPN接合法によるGaAs量子細線の作製が可能となった。これらの細線では、量子干渉効果に基づく負の磁気抵抗と普遍的コンダクタンス揺らぎが観測できた。しかし、電子の1次元の閉じ込め効果に基づくエネルギ-離散化は、観測の困難さもあって確認されていない。ゲ-ト付きの量子細線も容易に作製することができる。A1ゲ-トの上から直接イオン打ち込みし、高低抗領域を形成することによってチャンネルを搾取させ、量子細線トランジスタの異常な相互コンダクタンスを観測している。これはポテンシャル揺らぎによる電子の局在効果によると解釈される。また、分子線エピタキシ-装置を用いて超格子ソ-スを持つデバイスの製作も可能となっている。
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[Publications] Hiramoto T.: "Phase coherence length of electron waves in narrow AlGaAs/GaAs quantum wiers fabricated by focused ion beam Implantation" Appl.Phys.Lett.Vol.54 No.21. 2103-2105 (1989)
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[Publications] Zhao,X-W: "Intracenter transitions in triply ionized erbium ions difused into III-V compound semiconductors" Appl.Phys.Lett.Vol.54 No.8. 712-714 (1989)
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[Publications] 生駒俊明: "集束イオンビ-ム注入を用いた一次元GaAs細線の作製" 応用物理. Vol.58 No.9. 1377-1378 (1989)
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[Publications] Saito,T.: "Effect of stacking sequence on valence bands in Ga/As/Ge(001)monolayer super lattices" Appl.Phys.Lett.Vol.55 No.13. 1300-1302 (1989)
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[Publications] Hirakawa,K.,: "Dephasing mechanism of elctron waves in AlGaAs/GaAs quantum wires" Extended Abst.7th Int'l Workshop on Future Electron Devices. 123-127 (1989)
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[Publications] Hirakawa,K.,: "Direct experimental estimation of interface dipole effect on GaAs/AlAs heterojunction band offset by X-ray photoelectron spectroscopy" Int'l Symp.GaAs and Related Compouds. (1989)