1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01850093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
町田 進 東京大学, 工学部, 教授 (70010692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 由紀夫 広島大学, 工学部, 助教授 (60136140)
豊貞 雅宏 九州大学, 工学部, 助教授 (30188817)
冨田 康光 大阪大学, 工学部, 教授 (30029251)
岩田 光正 広島大学, 工学部, 教授 (80034346)
板垣 浩 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10017882)
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Keywords | 信頼性評価 / マルコフ連鎖 / 疲労き裂発生・伝播 / 実働荷重試験 / 広帯域・狭帯域 / 開閉口挙動 / 荷重履歴 |
Research Abstract |
本年度の研究で得られた主な研究実績の概要を研究実施計画と対応させ以下に記す。 1.実働荷重試験の計画と予備試験:疲労試験において、ロ-ドセルからの荷重出力および微小なアクチュエ-タの変位出力を引算回路を用いて精度良く検出し、除荷弾性コンプライアンスをパソコンによりON-LINEで求め、き裂発生時期ならびにき裂長さを、REAL-TIMEで求めるシステム実現の可能性を確かめた。2.検査と耐疲労損傷設計の検討:構造物の経年劣化型の損傷に対して信頼性評価を行なうため、マルコフ連鎖を応用した信頼性評価プログラムを開発した。劣化現象として疲労損傷および板厚衰耗のある腐食疲労損傷を考え、リ-ク破壊、塑性崩壊あるいはき裂破壊を破壊事象とした。プログラムでは信頼性の時間変化の計算とともに、定期および不定期検査の効果も明らかにできる。3.実働疲労試験法の比較についての予備的検討:1)疲労き裂発生および伝播に対する実働荷重試験法の構築に当たっての荷重系の主要因子の一つである荷重履歴(荷重ピ-ク値の出現順序)について検討した。すなわち、nサイクルめのピ-ク値がそれ以前のピ-ク値とは独立に出現する(独立過程)場合と、以前のピ-ク値に依存する(従属過程)場合との差異を明らかにするために、船舶・海洋構造物を対象とした独立過程と従属過程のランダム荷重系列について考察した。2)Al合金を供試材として、広帯域ランダム波形および狭帯域ランダム波形による疲労き裂伝播試験を行い、荷重波形の影響とき裂開閉口挙動を検討した。低ΔKeq領域において顕著なき裂進展の遅延現象が観察された。一方、ΔKeqが同じでも波形が異なると開閉口挙動が異なりき裂伝播速度も異なってくる。顕著な遅延現象を含めて、ランダム波形過程における閉開口挙動を支配する因子を明らかにすることが今後の課題である。
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Research Products
(1 results)