1989 Fiscal Year Annual Research Report
極低温下で用いられる鉄筋に要求される品質に関する研究
Project/Area Number |
01850106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三浦 尚 東北大学, 工学部, 教授 (90005512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 裕 東北電力総合研究所, 研究員
氏家 久芳 東北電力総合研究所, 主幹研究員
堀 宗朗 東北大学, 工学部, 助手 (00219205)
コバッチ フェレンス 東北大学, 工学部, 助手 (20215205)
板橋 洋房 東北大学, 工学部, 助手 (80142206)
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Keywords | 極低温 / 鉄筋コンクリ-ト / 鉄筋 / 衝撃 / 低温ぜい性 |
Research Abstract |
鉄筋コンクリ-ト部材が極低温下で引張載荷された場合、コンクリ-トは大変強く、もろくなっているため、コンクリ-トに発生するひび割れに伴なって、鉄筋には衝撃的な引張応力が生じる。この衝撃的な引張応力の大きさによっては、中の鉄筋が破断することもある。 この問題を解決するためには、次の2つについて調べる必要がある。 1.極低温下で鉄筋コンクリ-トにひび割れが発生する時の衝撃の大きさ。 2.衝撃を受けた鉄筋の耐力 この内、1.について研究した結果、直な鉄筋においては-100℃程度で歪速度が5〜15/sec.曲がった鉄筋の内側では最大150/sec程度であることがわかった。そして、これらの値はコンクリ-トの含水量、供試体の鉄筋比によっても大きく変わることがわかった。したがって、今後はこれら各因子の影響度をよりくわしく明らかにしてゆく必要がある。2.については、今年度は鉄筋の衝撃試験用の装置の開発を行った。最大のシャルピ-試験機を購入し、それを改造することによって鉄筋に衝撃を与える装置に使用することにした。改造の結果、目的に合った装置となったため、予備試験を行い、来年度からの本試験のためのデ-タ-を得た。予備試験によって得られた結果によると、鉄筋の品質によっては常温で一般に使用されるものであっても、極低温下では衝撃によって破断すると思われるものがあり、この研究の重要性が確認された。来年度はこの装置を使ってよりくわしい実験を行う予定である。
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