1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01850109
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
池田 尚治 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60087228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 隆裕 横浜国立大学, 工学部, 助手 (10143736)
椿 龍哉 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40134902)
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Keywords | アルカリ骨材反応 / 早期判定方法 / 自動計測システム / 急結剤 |
Research Abstract |
本研究は、コンクリ-ト用骨材、フレッシュコンクリ-トあるいは硬化コンクリ-トのいずれも対象として、1日〜3日で使用骨材の潜在的アルカリ骨材反応性の有無を判定する試験方法を開発しようとするものである。早期判定の基本となる方式は次のように設定した。即ち、硬化モルタル供試体を急速硬化方法によって練りまぜ後、約1時間で作製し、ただちに高温雰囲気中で養生を開始し材令1日〜3日までのモルタルの膨張量を測定する方法である。モルタルの急速硬化方法は、アルカリ性の急結剤を用いるのでこれによるモルタル供試体はアルカリ分に多量に含むこととなり高温養生によってアルカリ骨材反応が促進されることが想定されるのである。昨年度は初年度として必要な機具類と自動計測用のコンピュ-タシステムを購入したので、今年度はこれらを活用して研究を継続した。今年度に得られた研究の成果は以下の通りである。 1.モルタル500gに対し、急結剤を12g混入するとアルカリ骨材反応が促進されることが見出された。2.モルタル供試体にストレインゲ-ジを埋込み、または、貼付することにより、これを用いて高温養生中のモルタルのひずみを自動的に連続記録し、これを図化させるシステムを確立した。3.ストレインゲ-ジの高温下での特性を把握することができた。4.潜在的アルカリシリカ反応性を持つ骨材を用いたモルタル供試体は材令1日で1000×10^<-6>以上の膨張を示し、明らかに健全な骨材を用いたモルタルとの相異が認められた。5.ストレインゲ-ジによる電気的な計測方法と、マイクロメ-タ-による機械的な計測方法とを併合することにより測定の信頼性を高めることができた。6.今後、多くの骨材を用いて検証する必要はあるものの、基本的には、アルカリ骨材反応の早期判定方法が開発されたと言える。
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Research Products
(1 results)