Research Abstract |
地形図の地図記号の認識要素として,a.ホ-ル数,b.面積,c.連結成分とホ-ルの占有率,d.連結成分の伸長度,e.端点数,f.交点と分岐点,gh.端点の方向,h.連結成分の線幅,i.細線化処理の反復回数,j.斜連結度,w.方向指数,x.包含関係,y.分離度,z.成分比の14種類を見い出した。この中でw〜zは分離記号の認識要素である。これらの認識要素の値が各地図記号に対して,どのような範囲にあり,その範囲を何種類のクラスに区分すべきか不明のため,クラス分けの必要性のない認識要素の範囲を抽出することにした。この結果,a≦1,e≦1,f≦1,g_1≦3,g_2≦4,g_3≦4,g_4≦4,w≦8,x≦1となった。次に,クラス分けの必要な認識要素についてはISODATA手法により,当初5〜6クラスに分類する闘値を求め,各クラスによる地図記号の認識状態を解析者が検証し,試行錯誤的にクラス統合を試み,最終的には認識要素b,c,d,h,i,j,y,zに対して各々4クラスに区分すれば,本研究で対象にしていた50種の定型地図記号がすべて分類可能であることが判明した。 したがって,本年度の研究成果としては,定型記号50種を判別分類するためにクラスタ基準の決定をすることができたので,各地図記号の認識要素の処理手順と判定基準を内蔵したアルゴリズムを開発することができた。
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