1989 Fiscal Year Annual Research Report
斜面岩盤の安定性評価のための電磁制御モデル実験システムの開発
Project/Area Number |
01850138
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
氏平 増之 北海道大学, 工学部, 助教授 (90001990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大賀 光太郎 北海道大学, 工学部, 助手 (40133706)
酒井 洋輔 北海道大学, 工学部, 助教授 (20002199)
根岸 正充 北海道開発曲開発土木研究所, 第4研究部, 室長
樋口 澄志 北海道大学, 工学部, 教授 (20002040)
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Keywords | 岩盤崩壊 / 電磁制御モデル / コンピュ-タ制御 / 斜面の安定性 |
Research Abstract |
平成2年3月時点での、本研究課題の平成元年度実施計画に対する達成度はほぼ90%である。以下に、研究の進捗状況を時系列的に述べる。 (1)岩盤モデルを三角形要素で組立てる際、要素各面に要求される吸着力をジョイントモデルを用いた数値計算で決定した。 (2)三角形要素の各面に埋設する電磁ホルダ型マグネット個数を0〜4個とし、マグネット接触面の直径を40mmとした。 (3)マグネットの吸着力を30kgf/個と決定、最大制御電流を150mA(電圧30V)と決定した。 (4)日立金属(株)において試験用マグネット4個を試作、垂直吸着力、すべり摩擦抵抗、巻線抵抗の経時変化、電流-磁束密度の関係、ヒステリシス等の基本特性を確認した。 (5)平成元年度分としてマグネット100個を本発注するとともに、マグネットの電磁特性に適合できる電磁制御システムの作成を開始した。 (6)平成元年度設備品として、96個のマグネットの吸着力を個別に同時にコンピュ-タ制御出来るD/Aコンバ-タ及びブ-スタ搭載のI/0拡張BOX2組を完成させた。 (7)コンピュ-タのディジタル信号をD/A変換してマグネット電流を制御するソフトウェア「H1-MGP」を開発した。マグネット100個の完成にともない、セッコウ内にマグネットを内蔵した三角形要素の試作及び吸着試験を実施し、基本形3種類を決定した。 (8)複数のマグネットを斜面に吸着させた岩盤モデルにより基礎試験を実施した。 以上が平成元年度に実施した本研究の時系列的概要である。上述(8)の基礎実験では、斜面の角度、マグネット電流をパラメ-タとしたが、特に、斜面傾斜角が80°を超えると、崩壊現象が滑動型から跳躍型に遷移し、崩壊規模及び飛散領域を急速に拡大されるという新たな知見を得られている。平成2年度は、三角形要素を用いた岩盤崩壊のモデル実験をくり返す予定である。これにより、斜面の安定性、崩壊物の運動、飛散領域に関する新知見を見出し、斜面災害防止に役立てたい。
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