1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01850155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相澤 龍彦 東京大学, 工学部, 助教授 (10134660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長崎 千裕 東京大学, 工学部, 助手 (90180471)
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Keywords | αーアルミナ / 線材化 / 複合線化 / 複合板材成形 / 微構造制御 / 易焼結性 / 制御破砕成形 / 緻密化 |
Research Abstract |
本年度は、アルミナーNiの複合線材化プロセス、Yー系酸化物超伝導材料の線材化プロセス、アルミナーNi板材成形プロセスについて、そのプロセス特性、製造した線材、板材料の力学特性ならびに本成形方法の特徴の1つである緻密化と微構造制御特性に関して検討した。アルミナ(ここでは特に言及しない限りαーAl_2O_3である)ーNi複合線材ならびに板材料成形では、前年度での研究成果を踏まえて、シ-ス材料とベ-ス材料とのギャップ制御・Electron Beamによる真空封じによるプリフォ-ムの品質管理を行い、線材圧延における圧下率に対する密度特性の向上を計った。その結果、初期アルミナビレット相対密度を60%程度の調整したプリフォ-ムにおいて、95%圧下においてグリ-ンコンパクトにおいても90%を越える相対密度を得た。これを1300℃3時間保持(真空)焼結を行うと、最終密度が99%を越えることが判明した。すなわち、密度上昇あるいは緻密化というマクロな視点において、開発中のプロセスによって、最終アルミナ密度が3.95g/cm^3を越える純アルミナ線材(現在は直径1mm前後)・アルミナー金属複合線材・複合板材料が製造できることがわかった。なお焼結温度を1200℃としてが、上述と同じ特性が得られたことから、本プロセスにより焼結温度を低下できることもわかった。これは、本プロセスによるアルミナの微構造制御と深い関係がある。すなわち、SEMによる観察により、圧下率95%を越える制御破砕成形では、平均破砕粒径は初期粉体の1/3(約0.25μm)となり、かつ2次粒子/クラックライクなporosityなどを含まない1次粒子からなる均質構造となっており、粒子は異常な粒成長せず単独porosityを埋める形で焼結が進行するために、より低温で緻密化が促進されるものと考えられる。超伝導線材化においても同様の効果が期待されるため、現在系統的な検討を急いでいる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Aizawa,K.Ichige and J.Kihara: "Controlled Fracturd Wireforming of Superconducting YーBaーCu Oxide Materials" Advanced Technology of Plasticity Proceedings of the Third International Conferernce on Technology of Plasticity. 1. 563-568 (1990)
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[Publications] X.M.Chen,J.Kihara and T.Aizawa: "Alumina Composite Wire Production by Controlled Fracture Forming" Advanced Technology of Plasticity Proceeding of the Third International Conference on Technology of Plasticity. 2. 1027-1032 (1990)
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[Publications] 陳 湘明・木原 諄二・相澤 龍彦: "制御破砕成形プロセスによるニッケル破覆アルミナ板材の成形" 塑性と加工. 32. 82-87 (1991)
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[Publications] 陳 湘明・木原 諄二・相澤 龍彦: "セラミック材料の制御破砕成形ー第4報アルミナの結晶粒微細化ー" 第41回 塑性加工連合講演会講演論文集. 2. 515-518 (1990)
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[Publications] 市毛 健一・木原 諄二・相澤 龍彦: "制御破砕成形プロセスによる酸化膜超伝導体の線材化(第4報 超伝導特性に及ぼす線材プロセス因子の検討)" 第41回 塑性加工連合講演会講演論文集. 2. 519-522 (1990)
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[Publications] 田村 茂之・木原 諄二・相澤龍彦: "CIP成形シュミレ-ションとその映像化" 構造工学における数値解析法シンポジウム論文集. 14. 191-196 (1990)