1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01850159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
松原 安宏 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (20044258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 義興 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 講師 (10044281)
重松 浩気 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (20037964)
中山 勝 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (00044272)
笹栗 信也 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (50215737)
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Keywords | 高温耐摩耗 / 高炭化物系白鋳鉄 / 炭化物セラミックスー金属複合化 / 高温耐酸化性 |
Research Abstract |
本年度の研究目的は,高温においても高硬度と高強度を維持し,耐摩耗性を有する材料の開発をCr系白鋳鉄を基本合金とした溶解法及び溶造法により行うと共に,高温性質として高Cr鋳鉄の耐酸化性を調査した。 1.溶解法による高炭化物系Cr白鋳鉄の製造 C量を1.7〜3.0%の範囲に変化させた5%Cr白鋳鉄にV,Mo,W及びCoをそれぞれ5%添加した多合金系白鋳鉄を溶解後,一方向凝固させた試料を作り,ミクロ組織を調査した結果,本系合金の晶出炭化物の種類及び形態は合金のC量及び凝固速度によって大幅に変化した。C=1.7%〜2.2%合金では,初晶MCと共晶M_6C炭化物が晶出し,凝固速度が変化してもミクロ組織の形態は変らなかった。C量が2.6%合金では,凝固速度が小さくなると,初晶MC及び共晶M_6C炭化物が晶出する中間にM_7C_3共晶炭化物が晶出した。さらにC量が高い3.0%C合金では,初晶MCー共晶M_7C_3ー共晶M_6Cの順に凝固が進行したミクロ組織を呈し,凝固速度の遅いところではMC共晶が加わった複雑な組織を呈する合金となった。 2.高Cr鋳鉄一炭化物セラミック複合材料の製造 1%Ti,10%Moを含有し,C量を高くして炭化物の溶解を制御した25%Cr鋳鉄溶湯にNbC,VC,SiC及びWC粉末を添加し,半溶融状態になるまで撹拌混合して複合化させた。その結果,VC及びWCセラミックではそれぞれ14%及び18%まで混合でき,NbC及びSiCは数%しか混合できず,さらにぬれ性を改善しなければならないことがわかった。 3.高炭化物系Cr鋳鉄の耐酸化性 10〜30%Cr白鋳鉄の酸化試験を950〜1100℃,O_2分圧1atmの条件で行った結果,10%Cr鋳鉄では酸化が化学反応律速で進むが,15%Cr以上の鋳鉄では拡散律速で起ることが判明し,20%Cr以上の合金では耐酸化性が著しく大きく,基本合金として25%Cr合金の採用の妥当性が認められた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 笹栗 信也,松原 安宏,大城 桂作: "高Cr鋳鉄と鋼の接合性に及ぼす鋳鉄中Cr量の影響" 日本鋳物協会講演概要集. (1990)
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[Publications] 松原 安宏,本田 義興,笹栗 信也: "多合金白鋳鉄の凝固組織" 日本鋳物協会講演概要集. (1991)