1989 Fiscal Year Annual Research Report
溶接低温割れ防止条件選定法のアルゴリズム作成に関する研究
Project/Area Number |
01850168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
寺崎 俊夫 九州工業大学, 工学部, 助教授 (60029329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石本 憲司 日本鉄塔(株), 係長
秋山 哲也 九州工業大学, 工学部, 助手 (90136573)
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Keywords | 溶接継手 / 低温割れ / 予測システム / 熱影響部 / 硬さ / 水素濃度 |
Research Abstract |
80キロの鋼張力鋼であるHT80を用いて、TRC試験とインプラント試験を行った結果、1)インプラント試験結果とTRC試験結果は割れ発生部の。硬さ、熱サイクル後の水素濃度に注目すれば、応力拡大係数で結び付けられる事が明らかになった。2)TRC試験で割れを支配している因子として、"応力"と"ひずみ"を検討した結果、応力で低温割れが取り扱える事が明らかになった。次に、購入したパ-ソナルコンピュ-タ-を利用して、インプラント試験結果により明らかになった基本事項である。溶接熱サイクルと水素濃度および硬さの関係を利用して、溶接条件が与えられると割れ発生部に存在する水素濃度および硬さを予測できるアルゴリズムを完成させた。現在作成できたプログラムではコンピュ-タ-との会話時間は約1分である。次に、応力の情報が確実であるインプラント試験の結果を用いて、低温割れ防止条件を予測するプログラムを作成した。そして、実構造物の継手部を再現した鉄研割れ試験の割れの結果を整理したが、精度の良い予測が出来なかった。この原因として、水素濃度および硬さが明らかに成った状態での鉄研割れ試験のデ-タ-が得られていないことが考えられる。また、構造物ではインプラント試験の境界条件と事なり、材料の組成および冷却速度に基づく相変態が熱影響部に生ずる応力に影響を与えることが考えられる。これらの点を明らかにして、目的である実構造物の[溶接低温割れ防止条件選定法のアルゴリズム]を作成する予定である。
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