1989 Fiscal Year Annual Research Report
新しい分光分析用光源ーRainbow Starsーの研究
Project/Area Number |
01850171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
今坂 藤太郎 九州大学, 工学部, 助教授 (30127980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 多見男 島津製作所, 技術研究本部, 主任研究員
石橋 信彦 九州大学, 工学部, 教授 (00037673)
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Keywords | レインボ-スタ-ズ / 広域波長可変レ-ザ- / 四波混合 / 誘導ラマン効果 / 分光分析 / 水素 / 色素レ-ザ- / 光源 |
Research Abstract |
分光分析においてレ-ザ-は極めて有効な光源であるが、波長が自由に変えられないのが難点である。たとえば通常よく用いられている色素レ-ザ-は波長可変範囲が20ー30nmと狭く、紫外可視域にわたって波長を変化させるには、レ-ザ-色素を多数交換し、また紫外域では非線形光学結晶により波長変換する必要がある。本研究では我々が独自に見い出した二色誘導ラマン効果ーレインボ-スタ-ズーを用いる方法について検討した。 まず二波長発振レ-ザ-を製作してレインボ-スタ-ズを発生させ、波長可変範囲を測定したところ、247nmから771nmまで連続的に波長を変化できることがわかった。この波長可変域は、単一光学系では、報告されたもののなかで最も広いものである。さらにエネルギ-変換効率を上げるためKrFエキシマ-レ-ザ-によりタ-フェニ-ル色素をポンピングする方法を試みたが、現在のところ最終増幅段の石英セルが光損傷するため、長期間の使用に耐えないことがわかった。 レインボ-スタ-ズにおいては多数の振動、回転ラマン線が発生する。しかしながら回転ラマンのみを発生させることができれば、等間隔のエネルギ-で発振線が得られるため、分光分析への応用においてより有効である。そこで回転ラマン光のみを優先的に発生させる方法について検討した。その結果、ラマン媒体の水素の圧力を下げ、焦点距離の短いレンズを用いて強く集光し、かつ円偏光を入射させると回転ラマン光のみを発生できることがわかった。 本研究ではさらに狭いエネルギ-間隔で回転ラマン光を発生させるため、従来のオルト水素の代わりにパラ水素を用いる方法について検討した。その結果、オルト水素の場合の周波数間隔587cm^<-1>とは異なり354cm^<-1>の間隔で多数の発振線が得られることがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Totaro Imasaka: "Generation of More Than 40 Laser Emission Lines from the Ultraviolet to the Visible Regions by Two-Color Stimulated Raman Effect" Applied Physics B. 49. 389-392 (1989)
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[Publications] Totaro Imasaka: "Continuously Tunable Laser Emission from the Deep-Ultraviolet to the Near-Infrared Generated by Single Optical System" Applied Optics.
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[Publications] Toshiyuki Higashijima: "Widely Tunable Laser Source for Spectrometry" Analytical Sciences.
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[Publications] Shuichi Kawasaki: "Efficiently Generated Rotational and Vibrational Stimulated Raman Emission by Introduction of Two-Color Laser Beam" Journal of Chemical Physics.