1989 Fiscal Year Annual Research Report
層状ケイ酸塩によるセラミック酸化物ナノハイブリッド化とその応用
Project/Area Number |
01850179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
服部 信 広島大学, 工学部, 教授 (30034416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 昭司 広島大学, 工学部, 助教授 (90081314)
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Keywords | 粘土 / セラミックス / ナノハイブリッド / インタ-カレ-ション / 吸着剤 |
Research Abstract |
1.研究目的 層間化合物は層状結晶とゲスト化学種が原子、分子レベルで均一に複合した理想的なナノハイブリッドである。本研究は天然に豊富に産出する粘土鉱物のケイ酸塩層と各種セラミック微粒子のインタ-カレ-ションによるナノハイブリッド化を試み、その特性を生かした新素材の開発と工業化を目的とする。 2.研究成果の概要 (1)ナノハイブリッジ化による多孔体の合成と細孔制御:層状ケイ酸塩としてモンモリロナイトおよび合成フッ素粘土を用いて、その層間にシリカゲル粒子をインタ-カレ-トし、層間架橋した多孔体を合成した。シリカゲル単独ではインタ-カレ-トしないが、表面を水酸化鉄で化学修飾したゾル粒子は〜200Åの大きい粒径のものまで反応し、ゾル粒径に応じて広い範囲で層間細孔径の制御が可能なことを明らかにした。 (2)ナノハイブリッド多孔体の吸着特性:得られた多孔体の細孔構造を評価するため、真空自記式精密天秤を用いて、各種吸着測定を行ない、細孔構造は層間にインタ-カレ-トしたゾルの粒子径により制御できることを明らかにした。層状ナノハイブリッドの疎水性に注目し、細孔構造と吸着特性の関係を引き続き究明する。 (3)ナノハイブリッド多孔体り化学修飾:化学修飾により吸着特性をさらに精密に制御することを目的として、ジルコニア架橋体へのリン酸基の導入を試みた。その結果、層間の細孔は失われるが、興味ある混合層構造が作られ、形状選択性に基ずくと推定される特異なイオン交換特性が現われることを見いだした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 山中昭司: "粘土層間架橋多孔体の合成法と吸着特性" 表面. 27. 290-301 (1989)
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[Publications] 山中昭司: "粘土層間架橋多孔体、合成と吸着特性" ゼオライト. 6. 10-18 (1989)
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[Publications] S.Yamanaka: "Preparation and Properties of the Clays Pillared with Sio_2-TiO_2 Sol Particles" J.Mat.Sci.
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[Publications] S.Yamanaka: "Preparation and Properties of Sio_2-Fe_2-O_3 Sol Pillared Clays with Controlled Pore Structures" Mat.Res.Bull.
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[Publications] S.Yamanaka: "Interlayering of Zirconium Phosphate in Montmorillonite" Chem.Letter.
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[Publications] S.Yamanaka: "Proceedings of International Symposium on Chemistry of Microporous Crystals(分担執筆中)" Kodansha/Elsevier,