1991 Fiscal Year Annual Research Report
計画的人工透析と透析時間の短縮に用いられる人工透析患者監視装置に関する研究
Project/Area Number |
01850195
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山田 明夫 東京理科大学, 理学部・物理学教室, 教授 (80075267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
壁井 信之 東京女子医科大学, 医用工学研究施設, 講師 (50096583)
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Keywords | 人工透析モニタ / 限外濾過セル / 小型限外濾過装置 / 電解質(Na,K,cl) / BUN / 電解質測定装置 / BUN測定装置 |
Research Abstract |
(1)限外濾過セルに関する研究: 昨年までの濾過セルの構造を変え、2個の円形のプラスチックプレ-ト(直径約8.5cm)のspiral channelの巻数を同じ面積内で増やし、且つ血液側および濾液側の溝の形状を、溝の幅2mm、深さ2mmのU字形に削り、表面を平滑にした。この改造により血液流路と濾液流路の面積を広げることが可能となった。その結果、濾過効率を上げることが可能となった。 (2)吸引マイクロポンプの検討: 中央理化社のマイクロポンプから東亜電波社のロ-リングポンプに切り換わり、濾液の滞留量が多く、濾液を速やかに計測装置に送る障害となっていた点が解決した。吸引マイクロポンプの改良が不要となった。 (3)これらのシステムを使用したinvitro及びinvivoの実験: 濾過セルを改良することにより濾液採取量が0.3ml〜1.0ml/minとなる。電解質(Na,K,Cl)とBUNを測定するのに東亜電波社のNAKL-2およびBUN測定装置BUN-1を使用すれば、必要サンプル量の0.26ml/minを十分維持できる。濾液を、これらの装置に連続して送ることにより、人工透析のinvitroの実験でも、慢性腎不全患者の人工透析治療時でも、電解質(Na,K,Cl)とBUNは連続して測定することが可能となった。Na,K,ClおよびBUNは最初、ダイアライザ-と血液回路内の生食のプライミングによって一定値に達するまで時間が必要となる。一定になった時点で人工透析と濾液の採取が開始される。invitroでは各soluteは急激に低下し、約30〜40分で一定値に達する。invivoではBUNの濃度の低下と電解質の濃度の低下は、その様子が異なる。老廃物の除去は3時間内に低下させ、電解質は血液と透析液間の差小さい。電解質の動きを少なくしている。この患者監視装置を透析中に使用することにより、血中の老廃物の除去の状態や電解質(Na,K,Cl)の血液中からの動きを知り、計画透析が行える。
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Research Products
(1 results)