1989 Fiscal Year Annual Research Report
ファイバ-スコ-プによる作物根群の簡易測定法の開発
Project/Area Number |
01860004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
平沢 正 東京農工大学, 農学部, 助教授 (30015119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 邦 東京農工大学, 農学部, 教授 (70014925)
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Keywords | ダイズ / ファイバ-スコ-プ / 根の密度 / 分枝根 / 拡散伝導度 / 光合成速度 / 土壌水分 / 水ストレス |
Research Abstract |
本研究の目的は、測定方法が制限要因となり研究の進展の遅い圃場に生育する作物の根群の形成過程、発達程度をファイバ-スコ-プを用いて、精度高く定量的に測定する方法を開発しようとするものである。本年度の研究結果は以下の通りである。 1.用いるファイバ-スコ-プのレンズについて、視野の広さと倍率を圃場に埋設する透明パイプ壁面との距離および画面のゆがみなどを充分考慮して検討した。この検討に基づいて、圃場に埋設する透明パイプの直径を60mm、レンズの視野角を120°、パイプ壁面とレンズとの距離を22.5mmとし、これにビデオによる記録装置を加えて、圃場に生育する作物の根長を測定するための装置を作成した(平沢)。 2.この装置の測定精度に関して、(1)長さが既知の針金切片をパイプ壁面にはりつけ、本装置で長さを測定したところ、両者は密接な直線的関係があり、識別可能な根は本装置によって充分に高い精度で長さを測定できる;(2)ダイズの根を2次根から6次根まで分類し、それぞれの根をパイプ壁面にはりつけ、本装置で長さを測定し検討したところ、本装置によってダイズでは高次の分枝根(5次根、6次根の直径は約0.2mmであった)まで測定可能である;ことがわかった(平沢、石原)。 3.この装置を用いて圃場に生育するダイズの根群を検討したところ、生育前半に低土壌水分条件に生育したダイズ(乾燥区)は湿潤土壌に生育したダイズ(湿潤区)に比べて根の分布密度が高いことが観察された。このようなダイズを登熟期にかん水を停止して低土壌水分条件に生育させたところ、乾燥区のダイズは湿潤区に比べて水ストレスによる日中の拡散伝導度と光合成速度の低下程度が小さかった(石原)。 次年度はイネについても測定精度の検討をすすめ、さらに、圃場に生育する作物の根群の量的な検討を通じて本装置の実用化をはかる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 石原邦: "イネの穂切除が乾物の生産と分配および止葉の光合成に及ぼす影響" 日本作物学会紀事. 58(別2). 105-106 (1989)
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[Publications] 中谷英夫: "イネの穂切除が葉身の光合成に及ぼす影響とその要因" 日本作物学会紀事. 58(別2). 107-108 (1989)
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[Publications] 石原邦: "コムギの穂切除が物質の生産分配と光合成に及ぼす影響-sink-source関係の検討-" 日本作物学会紀事. 58(別2). 109-110 (1989)
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[Publications] 石原邦: "水稲アケノホシと日本晴における稈基部からの出液速度と出液中サイトカイニンについて" 日本作物学会関東支部会報. 4号. 23-24 (1989)
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[Publications] 石原邦: "水稲アケノホシと日本晴における切断葉身のクロロフィル含量の低下の比較-サイトカイニンに対する反応に着目して-" 日本作物学会関東支部会報. 4号. 25-26 (1989)
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[Publications] 平沢正: "生育前半に異なる土壌水分条件で生育したダイズの生育および生理・生態的性質の比較-開花期以後を低土壌水分条件に生育した場合-" 日本作物学会関東支部会報. 4号. 79-80 (1989)