1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01860007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Akita Prefectural College of Agriculture |
Principal Investigator |
北川 良親 秋田県立農業短期大学, 附属生物工学研究所, 教授 (10006752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 研二 栄研科学株式会社, 研究開発部, 主任研究員
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Keywords | ポリA / 二本鎖RNA / 抗体 / イネ / グロビン |
Research Abstract |
核酸に対する三種類の抗体を用いてウイスル研究の新手法を開発するために研究を進めている。その内の一つであるpoly(A)と反応する抗体を用いて、poly(A)プラスRNA即ちmRNA等を分離する方法をほぼ確立した。即ち、貧血処理したマウス肝全RNAをモデル試料として用い、このRNAに抗体を加え、生じる沈澱にグロビンmRNAが濃縮されるのをin vitro translationおよびグロビンcDNAをプロ-ブとしたハイブリダイゼ-ションで確めた。この場合、poly(A)の鎖長が20ー30でもRNAの末端に付いていれば6K塩基のRNA(TMVーRNA)も定量的に沈降するので、ほとんどの種類のpoly(A)プラスRNAは回収できる。ところで、用いた抗体がpoly(A)・poly(dT)で免疫して得たマウスのモノクロ-ン抗体のため特異性に多少の不安があるので、現在、poly(A)で免疫して得られるモノクロ-ン抗体を用いて再度上記同様の試験を行なう。もう一つの抗体として、二本鎖RNAに対する抗体を用いる新手法の開発を試みた。抗体として、poly(A)・poly(U)とイネ萎縮液ウイルスRNA(二本鎖)で免疫して得たものを用いた。まず、イネ細胞にウイルスが感染していないにもかかわらず、本抗体と反応する二本鎖RNA(細胞性か?)が見出されたので、抗体によるRNAの分離とその性質を解析した。その結果、抗体アフィニテイカラムで分離される分子量の不均一な二本鎖RNAであることが解った。上記2種類の抗体の他、RNA・DNAハイブリッドと反応する抗体を用いてウイルスRNAをDNAプロ-ブとハイブリダイズさせて検出する方法を検討した。合成ホモポリマ-のRNA・DNAハイブリッドはうまく検出定量できるが、今のところウイルスRNAは困難であった。
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