1990 Fiscal Year Annual Research Report
分岐サイクロデキストリンのリアクタ-による連続製造法の開発及びその応用
Project/Area Number |
01860016
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology, Faculty of Agriculture |
Principal Investigator |
坂野 好幸 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70014959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草野 崇一 日研化学(株), 大宮研究所, 研究員
白石 尊憲 日研化学(株), 大宮研究所, 主任研究員
藤本 大三郎 東京農工大学, 農学部, 教授 (40004288)
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Keywords | <Bacillus acidopullulyticus>___ー / pullulanase / 固定化酵素リアクタ- / 分岐サイクロデキストリン / 包接作用 / イソエリ-ト / セラミックス担体 / ゲスト化合物 |
Research Abstract |
前年度の結果を参考にして、更に<Bacillus acidopullulyticus>___ーの耐熱性プルラナ-ゼ(Pase)の固定化に適した担体の検索を行い、その結果、選出された多孔質セラミック担体SMー10にPaseを固定化したカラムリアクタ-(1.0×20cm)による分岐サイクロデキストリン(分岐CD)の連続製造法を種々検討した。物理吸着法、架橋法及びイオン結合法でPaseを固定化し調製したカラムリアクタ-を用いた前年度の成績よりも効率良く分岐CDを合成した。基質濃度80%、操作温度60℃で1,000時間運転してもカラムリアクタ-の酵素活性はほとんど低下せず、酵素の漏出も認められなかった。カラムリアクタ-で得られた分岐CDの組成は可溶性酵素の場合とほぼ同じで原料に用いたCDの40ー50%となった。これらの結果から多孔質セラミック担体SMー10は分岐CDの生産に適していると思われる。分岐CDを主成分にする製品イソエリ-トと分岐CDの特性を前年度に引き続き慎重に調べたところ、(1)水に対する溶解度が非常に高いこと、(2)水溶性の包接化合物を形成すること、(3)香気成分と包接し粉末化するのに優れていることが確かめられ、これらの物性は分岐CEの食品、医薬品、化粧品への応用に適していることが示された。また、分岐CDの中には枝が一つでなく二つ以上のものもあり、枝の付く位置により包接化合物(ゲスト化合物)の取り込み方が違うことを明らかにし、更に新しい分岐CDの利用法を示唆した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shuichi KUSANO: "Effects of reduced maltoーoligosaccharides on thermal stability of the pullulanase from <Bacillus acidopullulyticus>___ー." Carbohydr.Res.199. 88-89 (1990)
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[Publications] 吉田 安子: "酵素固定化バイオリアクタ-のよる分岐シクロデキストリンの合成" 醗酢工学. 68. 197-203 (1990)
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[Publications] 吉田 安子: "多孔質セラミックスを担体とした酵素固定化型バイオリアクタ-" 醗酢工学. 68. 267-203 (1990)