1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01860017
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片桐 一正 東京大学, 農学部, 教授 (60211158)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 定元 東京大学, 農学部, 教授 (30182918)
名倉 茂広 信越化学工業, 合成技術研究所, 研究員
森 謙治 東京大学, 農学部, 教授 (20011843)
高橋 郁雄 東京大学, 農学部, 助手 (70012086)
古田 公人 東京大学, 農学部, 助教授 (80143402)
|
Keywords | エゾマツ枯損 / ヤツバキクイムシ / 集合フェロモン / 抗集合フェロモン |
Research Abstract |
虫害枯損の発生環境の解析と、フェロモントラップの使用等による、枯損防止を考慮した施業について、とりまとめて報告した(印刷中)。今年度は抗集合フェロモンの利用法の開発のため、次の項目について主として実験を行った。 1.抗集合フェロモンの野外効果判定実験 2.ディスペンサ-の樹上滞在時間 1.エゾマツ天然林に抗集合フェロモンを設置し、そこから一定距離のところに集合フェロモンをつけたトラップを置き、抗集合フェロモンの効果を判定した。抗集合フェロモンは150mgと450mgの2段階,トラップは3m,10m,20mの3段階とし、それぞれ5回のくりかえしとした。実験期間は5月下旬から8月上旬までで、ヤツバキクイムシの捕獲数によって効果の判定をした。 エゾマツの虫害枯損に最も関係の深い5月下旬から6月中旬までの捕獲数には、抗集合フェロモン濃度、距離ともに有意な差は認められなかった。しかし、全期間を通じてみると、濃度と捕獲数には逆の関係があり、濃度が高いと捕獲数は少なくなった。 2.ディスペンサ-は形状の異なる3種類について、上空から散布した場合の樹上定着率、樹上滞在時間を比較した。 3種類のディスペンサ-とも樹上定着率、樹上滞在時間ともにきわめて高いもので、ディスペンサ-間に差は認められなかった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] K.FURUTA: "A comparison of endemic and epidemic populations of the spruce beetle in Hokkaido" J.Appl.Ent.107. 289-295 (1989)
-
[Publications] 中山 基: "エゾマツ天然林の伐採後の虫害枯損とヤツバキクイムシ成虫の動態" 東大農学部演習林報告. 84. 39-52 (1991)