1990 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質のリン酸化・脱リン酸化量の微量迅速測定装置の開発
Project/Area Number |
01870077
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
谷口 茂彦 岡山大学, 歯学部, 教授 (50034161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保田 和雄 日立製作所, 計測事業部, 主管技師長
高橋 浩二郎 岡山大学, 歯学部, 助手 (00144775)
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Keywords | 硬組織 / リン酸化 / 脱リン酸化 / 自動分析装置 / ストップトフロ-法 / フロ-インジェクション法 |
Research Abstract |
本申請研究の初年度(平成元年度)には,骨・歯などの硬組織の化骨分化系におけるリン酸基の動態の究明,及び正常細胞・癌化細胞で広く作動しているタンパク質のリン酸化・脱リン酸化に基づく増殖調節系の究明,を目的としたタンパク質レベルでのリン酸基の変動を追跡できる自動化微量迅速測定装置が開発された.開発されたその装置は,基本的には,申請者らが以前に報告してきている全自動型微量ストップトフロ-・フロ-インジェクション装置(以下,シングル型SFーFIA装置)(K.Takahashi <et al.,>___ー(1989)Analytica Chimica Acta220,13ー21)の二台を連結した形のもの(以下,デュアル型SFーFIA装置)であり,試料供給部に付属したインテリジェント・オ-トサンプラによって前処理された試料が一方のSFーFIAシステムから供給できるようになっている.そのデュアル型SFーFIA装置のストップトフロ-的な使用に対する性能は,用いられる高流速の定状流の速さをシングル型の二倍にすれば,シングル型とほぼ同程度である. 初年度に引き続き平成二年度に,デュアル型SFーFIA装置の自動制御とインテリジェント・オ-トサンプラによる試料の前処理過程の自動制御のプログラミングを種々検討してきたが,特に,後者の実用に適したプログラミングの問題に予想以上の時間を要した.しかし,複雑な前処理過程がほとんど必要ない測定系におけるデュアル型SFーFIA装置の適用は,そのデ-タ取り込み過程までも含めて,シングル型SFーFIA装置とほぼ同様な性能を示している.現在,そのデュアル型SFーFIA装置に関する論文を作成するための実際のデ-タを集積している.
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