1989 Fiscal Year Annual Research Report
核融合炉材料開発研究のための機械試験用マイクロ・ロボット・マニピュリタ-の開発
Project/Area Number |
01880023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡田 亜紀良 北海道大学, 工学部, 助教授 (40001341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嘉数 侑昇 北海道大学, 工学部, 教授 (60042090)
五十嵐 悟 北海道大学, 工学部, 助教授 (30001332)
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Keywords | ロボットマニピュレ-タ / 微小試験片機械試験 / 照射後試験 / 微小試験片 / 核融合炉材料 / マニピュレ-タ / 微小引張試験 / 中性子照射 |
Research Abstract |
本研究は、高レベルに放射化した微小引張試験片の取扱作業中に受ける放射線被曝を出来るだけ減らし、かつ細かな作業を要求される試験片のセッテングを正確に行い、精度の高い試験を実施するためのシステムの開発を目的として行われたものである。本年度において設計された微小引張試験システムは、マイクロコンピュ-タ-、ロボットおよび模擬試験機よりなり、次のような順序で一連の作業を実現することを可能にした。 (1)中性子照射カプセルから取り出された微小試験片の整理:振動式試料フィ-ダ-中に投入された多数の試験片は、所定の位置に送り出され一個づつロボット・ハンドにより取り出される。取り出された試験片は、CRT画面の指示に従い、10行×5列のマトリックスからなる試料格納パレットの所定位置に格納され、試料の情報はコンピュ-タ-に記憶される。 (2)パレット中からの試験片の取り出し:パレットに整理配列された試験片の中から、任意に指定された試験片をロボット・ハンドにより把持し試験機のグリップまで搬送、試験機に装着する。 (3)試験の実施:この試験システムのために制作された、引張試験機の模擬装置により試験片を伸長、破断する。 (4)試験後の試料の取り外しと、試料廃棄用容器までの搬送:試験後、2つに切断された試験片を試験機のグリップより取り外し、所定の位置までロボット・ハンドにより搬送する。 以上の動作はすべて、CRTに表示されるメッセ-ジに対して対話的に行われる。システムとしては一応満足できるまでに完成されたと考えられる。また、コンピュ-タ-・プログラムの変更により完全無人運転を可能としている。今後の問題としては、システムの誤動作(主として試験片のつかみ損ないなど)に対する保障機能の付加などであるが、このためにテレビモニタ-、画像処理装置等の導入を次年度に計画している。
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