1989 Fiscal Year Annual Research Report
CPU一体化3次元グラフィックス装置を活用した蛋白質の構造の迅速な精密化システム
Project/Area Number |
01880031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
三井 幸雄 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (40012637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 正路 サントリー(株), 生物医学研究所, 室長
永嶋 伸也 味の素(株), 中央研究所, 主任研究員
中村 和郎 東京大学, 薬学部, 助手 (00012675)
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Keywords | コンピュ-タ-・グラフィックス / 蛋白質の構造 / X線解析 / 蛋白結晶学 / 蛋白質の構造の精密化 |
Research Abstract |
1.CPU一体化3次元グラフィックス装置“IRIS"を購入し、基本性能のテストを行った。現在、図形表示プログラムQUANTA、分子動力学計算プログラムCHARMMが自由に使える状態となっている。 2.今までVector Generalディスプレイ上で動いていた“FRODO"と称する電子密度適合プログラムをIRISに移植することに成功した。これにより、蛋白質の電子密度分布図の解釈が飛躍的に容易になった。 3.マウスのβーインタ-フェロンについては、3.0A分解能の電子密度分布図の算出に成功し、世界ではじめて、その立体構造を解明することが出来た。来年度は、分子動力学を併用したプログラムであるXPLORを動かして、この構造の徹底的な精密化を行う予定である。 4.リボヌクレア-ゼMsについては、その3′GMPとの複合体の立体構造を解釈し、2.5A分解能で精密化することに成功した。来年度は更にGpC,ApCとの複合体について同様な研究を行い、リボヌクレア-ゼの分子識別の機構を解明する予定である。 5.上記の3.のマウスのβーインタ-フェロンを基にして、上記の1.のQUANTA,CHARMMの支援のもとに、ヒトβーインタ-フェロンの構造を類推する予定である。
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[Publications] T.Nonaka,Y.Mitsui,K.T.Nakamura: "Three-dimensional Structure of RNase Ms" Nucleic Acids Res.Symposium Series. No.21. 71-72 (1989)
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[Publications] T.Senda,S.Matsuda,Y.Mitsui: "Three-dimensional Structure of Recombinant Murine Interferon-β" Proc.Japan Acad.in press. (1990)
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[Publications] 中村和郎: "タンパク質の電子密度図解釈用グラフィックス・プログラムFRODOの使い方" 日本結晶学会誌. 30. 215-222 (1988)
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[Publications] 磯晃二郎,三井幸雄: "タンパク質のかたちをコンピュ-タ-グラフィックスで見る" 遺伝. 42. 1-2 (1988)