1990 Fiscal Year Annual Research Report
数学概念の理解を目的としたLispプログラミング教育用教材パッケ-ジの開発〜高等学校・数学教育を対象として〜
Project/Area Number |
01880032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂元 昂 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教授 (00016338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 稔樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (60173845)
前迫 孝憲 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00114893)
繁桝 算男 東京工業大学, 工学部, 教授 (90091701)
市川 伸一 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70134335)
牟田 博光 東京工業大学, 工学部, 教授 (70090925)
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Keywords | 情報教育 / 数学教育 / 高校教育 / Lisp / 数式処理 / プログラミング / カリキュラム開発 / 教材開発 |
Research Abstract |
新指導要領の一つの柱は情報化への対応である。本研究では、高校の数学またはその他科目向けに、Lispによる数式処理プログラミングを学習方法に取り入れたカリキュラムを開発している。カリキュラムの目的は、数学および数学学習の意義を理解させ、高校数学の範囲で学習する数学の概念や手続きの定着を図ること、および、記号・知識処理システムを作成する上での基礎となるLispのプログラミング技能を修得させることである。この目的のためには、高校数学の各科目で学習する概念や手続きをLispプログラムとして表現させ、さらに、それ等を身近な応用問題に適用した問題解決プログラムを作成させるような形にカリキュラム内容を構成することが有効と考えた。 本年度は、初年度の研究成果に基づいて改善した授業計画案と生徒用テキスト教材を用いて、東京工業大学工学部附属工業高校での授業実践を行った。初年度の授業計画案では、Lispに関する学習内容の前後関係を重視していたが、今年度の授業計画案では、関数の定義や再帰的定義などのLispを使う上で重要な内容をできるだけ早く指導するように改善した。実践の結果、このような改善を行っても、Lispの理解には問題が無いことが確認された。また、このような改善により、帰納約な考え方の学習に多くの時間をかけることができるようになった。ただし、帰納的な考え方に対する理解の程度については、受講生が少なかったため、定量的な評価はできなかった。この点については、来年度に評価を行う予定である。 教師用指導資料については、テキスト教材中の問題の解答集を作成し、さらにOHP教材も一部開発した。都内の国立大学附属高校で調査したところ、Lisp言語を知らない教師が多かったことから、来年度は教師向けデモンストレ-ション教材や、VTR教材を開発する予定である。
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Research Products
(1 results)