1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01890006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡崎 守男 京都大学, 工学部, 教授 (90025916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 稔 京都大学, 工学部, 助手 (60200200)
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Keywords | 電子付着反応 / コロナ放電 / 気体精製技術 / 負イオン生成 / スイ-プアウト型反応器 / 酸素 / ヨウ素 |
Research Abstract |
1.コロナ放電利用気体精製装置の製作・試験 本研究で開発する気体精製装置は,放電によって生じた電子との付着により気体中の極微量成分を負イオンとし電場によって分離するものである。昨年度は負イオンのアノ-ド(正電極)への沈着(deposition)を利用した気体精製装置(deposition型反応器)を試作した。本年度は,アノ-ドとして焼結金属を用いて負イオンをsweep outする気体精製装置(sweep out型反応器)を製作した。この装置を用いて,窒素中に数ppmの濃度で存在する酸素またはヨウ素の除去試験を実施した。コロナ放電によって酸素またはヨウ素を選択的に負イオンとし,アノ-ドを通してsweep outすることによって除去でき,本研究で提案した気体精製技術が原理的に可能であることが判明した。また除去対象気体の濃度が低くsweep out速度が大きいほど除去率が向上する知見が得られた。 2.気体除去率の評価に関する理論的検討 反応器内をコロナ風のために半径方向に完全混合と考え,アノ-ド表面からの逆拡散をも考慮したsweep out型反応器の設計方程式を導出した。この設計方程式においては,電子付着反応速度とアノ-ド表面での境膜厚さがパラメ-タであり,種々の条件下での酸素とヨウ素の除去率の実測値を用いてパラメ-タを決定した。以上の設計方程式を用いると,除去率に及ぼす反応器入口濃度,コロナ放電電流,処理ガス流量の影響を理論的に求めることが可能である。 3.今後の研究 上述のdeposition型およびsweep out型反応器を用いて,種々の気体の除去試験を実施し,本法のフィ-ジビィリティに検討を加える。
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