2002 Fiscal Year Annual Research Report
インド亜大陸の衝突に伴うアジア大陸の変形をコヒスタンとカラコルムに探る
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01F00033
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
乙藤 洋一郎 神戸大学, 理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZAMAN Haider 神戸大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | コヒスタン / 大陸衝突 / 中生代 / 古地磁気学 / 岩石磁気 / テクトニクス |
Research Abstract |
アジア大陸の変形の様子を、古地磁気・岩石磁気学の方法を用い,コヒスタンとカラコルムに探ることを目的として研究を進めてる. コヒスタンに分布する80-100MaのYasin Groupの堆積物をYasinとSandiで採取した.そのうち150個について岩石磁気学を行った.磁化を担う鉱物は,ピロータイト,マグネタイト,とヘマタイトであった.安定した磁化のうち,ピロータイトが低温成分を,マグネタイトが高温成分が保持していることがわかった。Fold testをおこなうとでYasihとSandiのYasin Groupの岩石の高温成分の磁化は褶曲が起こっているときに獲得された磁化であることがわかった.伏角が小さいことから,インドが衝突した初期の時期の磁化成分であることも推測できた.この結果は2003年フランスのニースで開催されるEuropean Geophysical Unionで発表する. 前期-中期白亜紀のCkalt火山岩をもコヒスタン弧から採取Lた.岩石磁気的研究からこの火山岩の残留磁化はピロータイトが担っていたことがわかった.試料の測定がすべて終わったあとで,残留磁化の統計的検討を行う予定である. この間,研究題目に関する研究を行いながら、研究室のテーマである,「アジア大陸東部の変形現象の解明」の共同研究にも参加した.(1)南中国地塊の西南部のChuan Dian Fragmentの白亜紀の赤色砂岩の古地磁気のを測定し,Chuan Dian Fragmentは白亜紀以降,中国地塊にたいして350km以上南下したことを見つけた.(2)ロシア・シホテアリン山地に分布する白亜紀後期の溶結凝灰岩の古地磁気の測定からシホテアリン山地は反時計回りに40度回転をしたことを見出した.
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[Publications] Otofuji, Y., T.Matsuda, R.Enami, K.Uno, K.Nishihama, N.Halim, L.Su, H.Zaman, R.G.Kulinich, P.S.Zimin, A.P.Matunin, V.G.Sakhno: "Late Cretaceous and Paleocene paleomangetic results of Sikhote Alin, Far eastern Russia : tectonic implications for the eastern margin of the Mongolia Block"Geophys. J. Int.. 152. 202-214 (2003)