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2002 Fiscal Year Annual Research Report

造礁サンゴ-褐虫藻共生体の環境ストレス応答:適応と防御機構

Research Project

Project/Area Number 01F00312
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

日高 道雄  琉球大学, 理学部, 教授

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) YAKOVLEVA I. M.  琉球大学, 理学部, 外国人特別研究員
Keywordsサンゴ / 褐虫藻 / 共生 / 白化 / 光合成 / 環境ストレス / 紫外線吸収物質 / MAAs
Research Abstract

1.紫外線吸収物質(mycosporine-like amino acids, MAAs)濃度の日周変化について
MAAsが光防御機構に関与するならば、MAAsの濃度は光強度によって変化し、日周変化を示すことが予想される。3種のサンゴにおいてMAAs濃度は、日中に高く、夜間に低いことが分かった。しかし光合成系を光酸化ストレスから守る働きをしていると考えられるmycosporine-glycineのみは日中に濃度が減少した。mycosporine-glycineを含むアザミサンゴ、トガリシコロサンゴでは光化学効率が夜間には完全に回復するのに対し、エダコモンサンゴでは回復は完全でなく、慢性的光阻害を受けていることが示唆された。これらの観察結果は、mycosporine-glycineがその抗酸化作用により光合成系を光ストレスより防御していること、MAAs組成の差が光ストレス耐性に影響している可能性を示唆する。
2.ストレスによる光合成系損傷の回復過程に及ぼす温度の影響について
白化感受性の異なる2種のサンゴ、エダコモンサンゴとシコロサンゴを様々な温度条件下で強光処理した時の光化学効率(F_v/F_m)と電子伝達速度(ETR)の低下、および回復過程を調べた。エダコモンサンゴでは高温(31℃)下でETRの減少は著しく、回復の時間経過は遅かった。一方シコロサンゴでは、ETRの減少および回復過程は温度依存性を示さなかった。またエダコモンサンゴではETRの回復速度は光化学効率の回復速度より遅く、この遅れは高温下でより著しかった。これらの結果は、高温下で光化学系IIに比べてETRの回復が遅れることが、その後の光損傷感受性に影響し、白化感受性を高めることを示唆する。

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Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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