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2002 Fiscal Year Annual Research Report

酸性化ストレスに対するヒノキ内活性酸素の挙動

Research Project

Project/Area Number 01J01249
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

小川 匡之  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(PD)

Keywords活性酵素 / ヒノキ / 環境ストレス / SOD
Research Abstract

これまでの研究から、様々なストレスを受けた植物内では活性酸素が増加するが、過剰な活性酸素は有害なため、植物は酸素毒性から自らを防御するため活性酸素消去系酵素を備えている。それら酵素系の活性を測定することによって、様々な環境ストレスに対する植物の応答を評価できる。しかし、実際に野外で活性酸素消去系酵素活性を樹木の診断に応用しようとした場合、その基礎的な性質に未知な部分が多く、適応するのが困難なのが現状である。今年度は、ポット実験で得られた知見を野外で適応するために不足している基礎的なデータの収集を目的とし、同一木の階層の違い、直射日光到達の有無、サンプリング時の凍結保存までの時間経過が葉内SOD活性に与える影響について考察した。
植物材料は名古屋大学東山キャンパスおよび名古屋大学大学院生命農学研究科附属稲武演習林内に植生されたヒノキ成木を用いた。階層別酵素活性は樹高13.3mのヒノキから14点の異なる高さの枝を採取し測定した。陽陰別は地上7m、6mの同一木から、サンプリング時間は5本の隣接する木の地上5mの枝を採取し測定した。
葉内SOD活性は枝を採取した後15分までは同程度の活性を示すが、30分以上経過すると、活性が低下することが明らかになった。また、地上高が高い方が高い活性を示す傾向が認められ、直射日光により高い酵素活性が誘導されることが示唆された。これらの結果から、光強度が葉内SOD活性に強い影響を与えることが明らかにされ、活性酸素消去系酵素活性の単独での野外成木ストレス指標として利用は困難であることが示唆された。そこで、野外成木においては他の酵素活性や生理応答と複合的に組み合わせストレス指標を構築する必要性があり、今後の課題として示された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 小川匡之: "酸性化ストレスに対するヒノキ(Chamaecyparis obtusa)葉内活性酸素消去系の応答"名古屋大学森林科学研究. 20号. 77-121 (2001)

URL: 

Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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