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2002 Fiscal Year Annual Research Report

粘菌の新奇遺伝子(dia1,dia2)を用いた,増殖/分化の切り換え機構の解明

Research Project

Project/Area Number 01J08353
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

廣瀬 滋規  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywords細胞性粘菌 / 増殖 / 分化の切り換え / dial遺伝子 / fkbp2遺伝子 / 双方向性プロモーター / ゲルシフトアッセイ / GFP-DIA2融合タンパク
Research Abstract

本年度においてはdial遺伝子のプロモーター領域の解析において大きな進展があった。細胞性粘菌のゲノムプロジェクトの進行に伴い、プロモーター領域を含むdialの近傍配列が明らかにされた。詳細な調査の結果、dialは別の遺伝子(fkbp2)とプロモーター領域(およそ600bp)を挟み、かつ5'末端を向かい合わせる形で存在していた。この構成はいわゆる双方向性のプロモーターによく見られるものであり、一般にこの種のプロモーターによって制御を受ける両側の遺伝子は似通った発現様式を示すことが知られている。そのため、dialとfkbp2の発現との関連性に興味を持ち、粘菌細胞の増殖/分化の切り換えの際における両者の発現について調査した。驚くべき事に、fkbp2の発現は増殖期特異的であり、分化の開始に伴い著しく減少していく一方、分化特異的な発現を示すdialはfkbp2の発現の減少とは全く逆に分化の開始とともに発現量は増大していた。すなわち、両遺伝子の発現は粘菌の増殖/分化の切り換えと共に切り換えられていることがわかった。
ゲルシフトアッセイをつかってfkbp2/dialプロモーター領域に結合するタンパク質を調査したところ、粘菌細胞の増殖期と分化期において異なるDNA結合タンパクがプロモーター領域に結合することが確認できた。さらにそれらのタンパク質がプロモーター内において高度に保存されている反復配列(AAACTGATTAGCTCGATCCCCT)に結合することを明らかにした。
私の研究しているもう一つの遺伝子、dia2の解析については、アミノ酸配列から小胞体移行シグナルを持つことは推測されていた。しかしながら、実際に小胞体へ行くのか移行したとしてもその後どのような挙動を示すのか判然としていなかった。今年度になり、DIA2-GFP融合タンパク質を細胞性粘菌内で発現させる事に成功したのでその挙動をGFPの蛍光を指標にして調べてみた。その結果、DIA2-GFP融合タンパク質は細胞外に分泌されている事がわかった。

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Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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