2002 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲治療用多機能カテーテルのための前方視血管内超音波内視鏡の開発
Project/Area Number |
01J08364
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 真也 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 多機能カテーテル / 超音波プローブ / 参照物体 / 画像構築プログラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、多機能カテーテルに搭載するための前方視血管内超音波内視鏡の開発を行い、臨床で使用できる治療システムの構築を目指すことである。多機能カテーテルとは、本研究で開発する前方視血管内超音波内視鏡や、血管内圧測定用光ファイバ圧力センサや、カテーテル先端の位置・姿勢測定用磁気ベクトルセンサなどの要素を搭載して多機能化させた、形状記憶合金コイルをアクチュエータとして動作する医療用カテーテルである。この多機能カテーテルを用いることで、より安全で確実な血管内低侵襲治療を実現できる。研究は具体的には、超音波素子の作製,信号線多重化のための集積回路の設計と評価,画像構成プログラムの開発を行い、医療現場で使用できるシステムの構築を最終的に目指す。 平成14年度では、主に画像構成プログラムの開発を行った。まず、開発するプログラムが正しく機能するか確認するための実験系を構築した。具体的には、作製した超音波プローブを入れる試験容器に対し、各種回路基板と信号送受信機器(制御用PCやオシロスコープなど)とを接続して実験系とした。次に、脱気した水を満たした試験容器に作製したプローブを浸し、その前方に参照物体(大きさが既知の金属棒など)を設置して、開発したプログラムを用いて、送受信信号から画像を構築した。幾度かのプローブ作製とそれを用いた画像構築を繰り返したが、現時点では参照物体と構築画像との間に差異が確認できる。今後は、画像構築プログラムの改良を行うとともに、理想的な超音波プローブを作製し、よりよいプログラムの完成を目指していく予定である。
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