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2002 Fiscal Year Annual Research Report

樹木のマスティングに関する比較環境生理学的研究

Research Project

Project/Area Number 01J10593
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

市榮 智明  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 特別研究員(PD)

Keywordsマスティング / 資源動態 / 開花トリガー / 林冠 / フタバガキ / ブナ / デンプン / 窒素
Research Abstract

樹木にとって最も重要な栄養素の一つである窒素について、これまで農業用にのみ用いられてきた簡易窒素測定器の樹木への応用を日本の常緑樹、落葉樹、熱帯の常緑樹で確認し、この結果を国際誌に発表した。この研究により、野外で直接・非破壊で継続的に葉内窒素濃度を測定することが可能となった。今年度はこの測定器を利用して、熱帯・温帯の様々な樹種について、展葉から落葉までの樹木の葉に対する窒素利用および資源回収などを調査した。同時に、共同研究者とともに葉の捕食者の動態、その季節変化を樹種毎に調べ、樹木の窒素分配と捕食者との関係について今後は考察していきたい。
マレーシア・サラワク州・ランビル国立公園において昨年度採取した、一斉開花(マスティング)期間中のフタバガキ科樹木の器官毎の試料について、樹体内資源量の動態を調べるための分析を行った。また、特に樹冠部枝先での資源のやりとりを調べるため、環状剥皮や葉の切除実験などを組み合わせた操作実験を行い、その結果を日本生態学会で口頭発表する。また今年度は、熱帯雨林の林冠形成種について、実生から成木にいたるまでの様々な生活史段階毎の光合成能力の違いを共同研究者とともに精力的に計測した。これらのデータは形態面や機能面からの違いを含め、現在解析中である。
茨城県の小川群落保護林において、ブナ樹体内の資源動態を調べるための試料採取を行った。特に今年はブナの不作年にあたったため、開花や種子生産に対する資源要求を排除した展葉に対する資源要求について調べることが可能である。また、林床にリタートラツプを設置し、落葉落枝等を毎月回収した。これらの結果により、年間の葉生産量と展葉に必要な資源量を個体毎に定量的に検討することが可能となる。採取した試料は、現在分析中である。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Tomoaki ICHIE et al.: "The use of a portable non-destructive type nitrogen meter for leaves of woody plants in field studies"Photosynthetica. 40. 289-292 (2002)

  • [Publications] 市栄智明: "フタバガキ科巨大高木の資源利用"日本熱帯生態学会ニューズレター. 49. 9-11 (2002)

  • [Publications] 市栄智明: "種子生産の豊凶はなぜ起こるのか?-樹体内養分のやりくりからその仕組みを垣間見る-"北方林業. 55. 13-16 (2003)

URL: 

Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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